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Noside
ガシャン
と目の前で鈍い音がしてAは思わず顔を上げた。
「……！？」
「ん？だから締め出したくらいで俺を阻めると思うなってば」
窓の鍵を壊してそう微笑んだクロロは、歩みを進めてAの目を前に立った。逆光で表情はよく分からない。
ただAに分かっているのは、クロロの機嫌を損ねたという事だけ。
筆談をする間もなく、目の前の男は自分の前にしゃがみこんだ。
「っ！」
「そんなに怯えなくても。怒って…るから反応的には正解か。なんで怒ってるか分かるか？」
Aはふるふると首を横に振った。不機嫌ということは分かっても、どうして不機嫌なのかは分からない。
お腹が空いたという事が分かっても、何を食べたいのかは分からないのと同じように。
自分の書いた事が理由なのは流れで分かっているが、それでもどうしてクロロは不満そうなのか理解できない。
「正解は、Aがこんな事書いたから。でした」
「……？」
「俺自身、Aそのものを追いかけすぎて忘れていた。そういえばそうだったな。そうだ、俺はお前をあわよくば利用したかった。けどお前は思い通りにならない、……俺は手に入らないお宝ほど燃えるタイプだけど。
なぁA、俺が本当にそれだけの為にあんな面倒な2人と何の得にもならない屋敷に侵入してお前を助けたと、本気で思ってるのか？」
「…………、」
怖い、クロロが怖い。そうAは思った。メンタルが弱りきっていて回復をしていないのも原因だろう、仕事モードのクロロにさえ動じた様子は見せなかったAだったが真剣な声色のクロロは少し恐ろしく感じた。
思わずギュッと目を瞑る。
「…馬鹿だな、お前」
小さく聞こえたクロロの声はもう恐ろしくなくて、優しい声色が零れたようだった。
安堵から目を開けようと思った瞬間、クロロの手がAの頬に添えられて、そのまま唇を塞がれた。
「っ！？」
驚いて思わずクロロの肩を掴んで距離を取ろうとしたAだったがクロロは体重でAを抑え込んで、そのまま押し倒した。
唇を塞がれているだけだったが苦し紛れにAはクロロを思い切り叩く。
「……はは、そんなに怒らなくても」
「………っ」
「じゃあ
「(は？)」
とAは声の出ない口で思わず零した。ポカンと小さく開いている口を、クロロはまた塞いだ。
今度は舌を絡めて、腰を抱いて。
続く (更新停止中)
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ヴィンセント・ヴァンクール - とっても面白かったです！面白すぎて一気に読んでしまいました！！続き楽しみにお待ちしております╰(*´︶`*)╯♡ (11月17日 16時) (
レス) @page21 id: 0ffcd0578b (このIDを非表示/違反報告)
とらじ - 私の性癖にブッ刺さりまして…一気に読ませてもらいました！作者様のペースでいいので、続きをお待ちしております！ (2022年9月22日 20時) (レス) @page21 id: c8f94ad8bd (このIDを非表示/違反報告)
パンツ - じゅじゅき無くて泣きそうあああああああああああ (2022年7月17日 11時) (レス) @page21 id: 804c35253a (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン(プロフ) - 凄く面白いです！更新頑張ってください！ (2022年5月5日 6時) (レス) @page20 id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
リト - 待っていました！思っていたより最高のお話で、良かったです！これからも応援してます♪ (2022年4月4日 22時) (レス) @page18 id: 2df230b8f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山菜 | 作成日時：2022年3月8日 5時
