02* ページ3
『……北くん』
「ん？」
『さっきの、冗談やろ？』
休み時間になり、
隣に座っている北くんが席を立つ前に耳打ちをしてみる。
゛Aが好きすぎて、出てしもたのかも知らんな゛
その言葉が、冗談かどうか確かめたくて。
北くんの耳元から離れて、向き合うように座る。
すると北くんは、
「そっちこそ冗談やろ」とでも言いたげな顔をして
私を見ていた。
「何言うてんの。冗談やないよ」
『えぇ…。北くん、真面目な子の方が好きやと思っとったわ』
「そう言われてもな…。意識して好きになれるもんとちゃうやろ。気づいたら目で追ってたんやから」
『せやなぁ』
確かに、北くんの言いたい事は分かる。
恋なんか、ちょっと気になるかもって思ったら
始まってるのがほとんど。
そうなると
タイプなんて関係なしに好きになる場合もある。
…しかし、北くんのそれは
スる前から私を見ていたという口ぶりだ。
気にしないでおこう。
ただでさえ、
北くんのストレートな言葉に自惚れかけてるのに
そんなの、余計に期待してしまう。
『でもそれ、うち以外に言ったら卒倒されるで』
北くんには根強いファンがおるからな。
もしその子に同じ言葉を言ったとするなら
その子はあまりにキュンとしすぎて心停止して
もれなく病院送りになってしまうやろな。
「？？ Aは卒倒せぇへんの？」
『
「そうか…まだか」
『おん』
「ほな、卒倒してもらうよう頑張らなアカンな」
机に肘をつき、手の甲に顔を置いて
彼の笑顔は輝いた。
まるで新しいおもちゃを与えられた子供のような
純粋無垢で純度100%の笑み。
目の前の北くんは、
ほんまにうちが知ってる北くんなんやろか？？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1024人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハク(プロフ) - シューさん» コメント、リクエスト共にありがとうございます〜！そして誠に申し訳ないのですが、只今リクは受け付けていないんです…。ですが、今承ったリクの中に3人、青城メンバーがいるのでそちらのお話を待っていただけたら幸いです。 (2020年7月10日 10時) (
レス) id: 63b947b75a (このIDを非表示/違反報告)
シュー - ア”ア”ア”ア”ア”〜！！どのお話も最高です！誠に図々しいのですが青葉城西で作品を作っていただけないでしょうか… (2020年7月9日 21時) (レス) id: 1cfcdd808b (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - おいしいくじらさん» コメントありがとうございます〜！ そのクソデカボイスの愛、しかと受け止めました( *｀ω´)え、私こそ好きです()よかったら結婚してください(((( (2020年7月8日 22時) (レス) id: 63b947b75a (このIDを非表示/違反報告)
おいしいくじら(プロフ) - はぁあぁあぁぁあ良かったです...！、！！もう語彙力溶けるくらいキュンキュンしました！！！！好きです！！！！(クソデカボイス) (2020年7月6日 22時) (レス) id: 6b76715b64 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - 怒らないで委員会会長mAKAさん» コメントありがとうございます！軽率にネタバレをしてしまったので、リメイクさせて頂きました…。社会人編の話はすごく気に入っているので、いつかまた別のお話として書けたらいいなぁと思います。楽しみにして頂いて嬉しいです！がんばります〜！ (2020年7月5日 23時) (レス) id: 63b947b75a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ハク
| 作成日時：2020年7月4日 23時
