08*(木葉side) ページ9
「あー……やっちまった…ックソ！！」
さっきまでAがいた壁を殴り、
その場に座り込む。
「木葉くんなら、よかった」という言葉に
どうしようもなく自惚れた俺は
あろう事か告白まがいな事をしてしまった。
ただでさえ先に済ませて関係拗れてんのに
これ以上悪化させて、どーすんだよ俺。
ぜってー体目当てだと思われた。
ずっと好きだったのに。
ずっと想ってたのに。
ちょくちょくデート誘って
一緒に飯食ったり
水族館行ったり
公園でピクニックなんかもした。
2年になってからはもう少し仲良くなれて
2人して浴衣を着て花火も見た。
冬にはクリスマスプレゼントで
お互い色違いのマフラープレゼントして
それ付けてイルミも見た。
そこまでできた、のに。
男女の性なんてくだらないもので、
俺の3年目に及ぶ片想いは呆気なく散った。
最悪だ。
シた後の今日の態度はすんげー大切だって思って
Aと話す時はいつも以上に
変な事を言わないように気をつけていたのに。
予期せぬ言葉に自惚れた。
まさか自分と同じなのではないかと、思った。
本当にどうしようもない。最悪だ。
「クソー…。これ練習終わるまでとかキッツ」
「待ってる」と言った以上、
その言葉は守らなければならない。
たとえそれが、苦し紛れで出たとしても。
Aが絶対に来てくれないとしても。
不気味なくらい静まり返った水道場に、
似合わない大きな声が響き渡った。
「あー！ 木葉いた！ なにしてんの！？」
「うるせー！！！ 今絶賛落ち込んでんだよ！ 空気読め！」
「おー！ スマン！！」
「軽いんだよ！！」
「でももう次の試合始まるから早く来いよ！」
「わーったよ！！！」
○○○の能天気さに呆れ、
重たい腰を上げて体育館へ歩き出す。
重りが付いているのかと感じるほど、
足取りは重たく、進まなかった。
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ハク(プロフ) - 麗華さん» コメントありがとうございます！ 本当ですか…！？ そう言っていただけるなんて、幸せです。他のお話まで…！ ありがとうございます！ (2020年7月6日 22時) (
レス) id: 63b947b75a (このIDを非表示/違反報告)
麗華(プロフ) - やばいです ハクさんのこの作品のおかげで 木葉くんのことより好きになりました(推しがまた増えました〜笑)ハクさんの他の作品も読ませていただきたいと思います！ (2020年7月5日 20時) (レス) id: 13c4eb69c2 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - 優さん» そんな！！全然大丈夫なので土下座謝罪はよして下さい！ こちらこそ申しないです。ご理解頂きありがとうございます。 (2020年7月4日 22時) (レス) id: 63b947b75a (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - 蓮莉☆〜（ゝ。∂）さん» 語彙力なくなるほど喜んでいただいて光栄です……！！応援もありがとうございます。がんばります！ (2020年7月4日 22時) (レス) id: 63b947b75a (このIDを非表示/違反報告)
優 - すみません……ハクさんの事誤字で呼び捨てに……すみません(土下座) (2020年7月4日 18時) (レス) id: bb69e0f18e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハク
| 作成日時：2020年7月2日 20時
