〇 ４０ ページ11
.
【 吉沢side 】
.
一人の大切な女の子が
泣きながら、俺の横を通り過ぎたけど
俺はあえて彼女を追いかけなかった。
吉「…どうも」
俺は、ベンチに座っている
髪を明るく染めたオトコの元へ。
吉「吉沢です、はじめまして」
俺がそう自己紹介をすると
彼は立ち上がって、明るい表情に一変させた。
佐「あ、ボク佐久間大介っていいます！」
吉「…Aちゃんの幼馴染さん、ですよね」
佐久間さんは「そんなところっす」と言いながら笑う。
…申し訳ないけど、俺は２人の一部始終を見ていた。
見えてしまった、って言葉を選んだ方がいいのかもしれない。
無理して、笑わなくていいのに。
彼女以上にあなたの方が傷ついてるんじゃないんですか？
佐「いやー、Aっていい子ですよね」
吉「…そうですね」
佐「もし…Aのこと少しでもいいなと思うのであれば
あいつのこと幸せにしてやってください」
上がっている口角とは裏腹に
泣きそうな目をしているように見えるのは、俺だけなのか
佐「Aは頑張り屋さんなんで
疲れが体にこないよう、気遣ってあげてください」
佐「あと、空気を読みすぎるところがある。
Aのストレスを少しでも軽減してあげて」
佐「男慣れは…してるのかな、分からないけど(笑)
ピュアな子なんで、浮気とかぜったいやめてくださいね」
吉「佐久間さん、」
吉「それ、全部。
貴方が彼女にしてあげれば良いんじゃないですか」
正直、Aちゃんはカワイイよ。
俺の心をいとも簡単に奪っていった
だからこそ、俺だって攻める気でいた。
だけど
目の前のこの不器用な男を前に
誰よりも彼女のことを知り尽くす男を前に
もうすでに降参ポーズをとっている男に
俺は真っ向から戦えるのか
佐「俺は無理っす。だってアイドルですから！」
吉「…恋愛禁止じゃ別にないでしょ」
佐「それでも、傷付けます。
こんないばらの道、歩ませたくないんです」
彼女に
普通の恋愛を。
幸せな恋愛を。
佐久間さんの想いは強く
そしてだれよりも優しく感じた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2626人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さ - 続き更新しないんですか？ (2021年4月18日 1時) (
レス) id: 2aac9265ca (このIDを非表示/違反報告)
しぶおんぷ - 更新ありがとうございます！(^^)これから佐久間くんと主人公ちゃんがどうなっていくのか...続きを楽しみに待っています。 (2020年9月30日 23時) (レス) id: cd6adbb358 (このIDを非表示/違反報告)
あゆちぇる(プロフ) - 続きを出す予定はないのでしょうか....！？普段コメントしないのですが、好きすぎて興奮してコメントしたくなりました；＿；大介くんが本当に好きで...特にこの作品は大好きなので更新待ってます！！ (2020年9月9日 8時) (レス) id: c3990d55b5 (このIDを非表示/違反報告)
佐久間くんが好きなピカソ - 文句ではないんですけど！！本当にですよっ！？早くお話が読みたいですっ！！佐久間くん関係の話で1番好きでごわす！！更新が楽しみです！わんわんヒーローというお話も読まさせていただきました！面白かったです！頑張ってくださいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ！！ (2020年7月29日 17時) (レス) id: ca98d55510 (このIDを非表示/違反報告)
あやかぽん。(プロフ) - 佐久間くんのお話でこれが1番好きです。楽しみにしています！！！ (2020年7月4日 13時) (レス) id: 2d6f2a11cf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆ う な ﾘ ｽﾞﾑ
| 作成日時：2020年6月6日 23時
