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「復帰は無理にとは言わない。
来年度から人員不足解消のために
積極的に求人かけて人手増やすらしいから
その時は俺がAの大学に看護教員として入るから」
「くんな！！」
「渡辺先生には感謝してるけど
それとこれとは別ですから。」
「おまっ、はぁ！？」
二人の言い合いもさっぱり意味が分からないけれど
蓮くんの気持ちは素直に嬉しくて
自然と口角が上へあがっていった。
「うん、その方がいいよ。」
「え？」
「その自然な笑顔が一番いい
昔と変わらないその笑顔、好きだよ。」
あんなことを言われた後だから
異性として意識しないわけもなく
みるみる顔が赤くなっていくのがわかって
日が落ちるのが早い時期で良かったと心から思った。
「そ、それで言ったら俺だって
仲直りすることには協力したけど
こればっかりは譲らねえからな！」
「ちょっと、渡辺先生うるさい
近所迷惑ですよ。」
「うるせえ！
ぜってー大学には来んなよ
お前は看護師の方がお似合いだ！！」
子供みたいな言い方で蓮くんにそう吐き捨てると
私の腕を引いて車へと足を進めた。
押し込まれるように助手席へ乗せられ
怒ったような顔をした渡辺先生も運転席に腰かけると
強制的にシートベルトをつけられて
ゆっくり車が進んでいった。
「あ、蓮くん」
「帰ったらポケットの中見て
また実習でね。」
窓を開けて蓮くんに声を掛けると
彼は笑顔で手を振って車を見送ってくれた。
言われた通りポケットの中に手を入れ確認すると
紙切れが入っていて、首を傾げつつそれを開いた。
「電話番号…？」
「はっ、きざな事しやがって。」
「なんでそんなに怒ってるんですか。」
「怒ってねえよ！」
絶対怒ってるじゃん
なんて言ったらもっと機嫌が悪くなりそうだから
喉元まで出たその言葉を飲み込んだ。
番号からラインを追加してメッセージを送ると
昔と変わらない、少しぶっきらぼうな返事が返ってきて
懐かしい気持ちがまた蘇ってきた。
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読者A(プロフ) - いつも ぱくたろうさんのお話を読ませていただいていたのですが私事で久しく占ツクを開けていないうちに新作を作られて完結されていたので2日で一気読みさせて頂きましたが、、、安定にボロボロ泣きました…今回も素敵な作品をありがとうございました。 (2023年1月16日 14時) (
レス) @page39 id: c0ba04e557 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - 青こなこさん» 最後までありがとうございました！お返事遅くなりすいません。共感していただけて嬉しいです！こちらこそありがとうございました🙇♀️ (2022年12月27日 20時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
青こなこ(プロフ) - 完結おめでとうございます。ぱぐたろうさんの作品、いつも楽しく読ませて頂いています！私も医療系に携わっていることもあり、患者さんとの関わり方や葛藤など、共感するところが多かったです。素敵な作品をありがとうございました！ (2022年11月30日 22時) (レス) @page39 id: e1d2c6feb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2022年10月21日 19時
