第五章 真正 ページ41
＿Abe side＿
“噂の真相が知りたくて声かけてきたんですか？
わざわざ、関わりのない私にそこまでして
教師としての評価が欲しいんですか？”
“お前さ、それ嫌味？”
“Aが行きたかった大学行って
Aがなりたかった教師になって
嫌味以外の何物でもないだろ。”
佐久間と宮舘さんの言葉が、数日間頭を駆け巡る。
結局俺は、あの日から前に踏み出せなくて
うじうじ自分の事ばかり考えて、相手を不快にさせて
いったい何がしたいのか、自分にはわからない。
「阿部ちゃん最近いつもに増して暗いで？」
「そうだな。」
「え？突っ込まんの？
いつもみたいにその呼び方やめてーやとか
暗いとはなんだとか言わんの！？」
いつも流しつつ適当にあしらうけど
そんな元気もなく、机に伏せる。
流石に心配になったのか、康二が慌てだして
また面倒くさいことになってしまった。
「ホンマに大丈夫？
もしかして、宮舘さんのこと？
そうやったらごめん、こんな追い詰めてもうて…。」
「大丈夫、今回のは俺が悪いんだ…。」
いや、今までの人生全部俺が悪いんだ。
「せや！今日飲みに行こう！
ふっかさんも誘ってさ！」
「そんな気分じゃない。」
なんでやと大きな声で言いながら
俺の腕にしがみついて振り回す康二のおかげで
若干元のペースに戻って元気が出た気がする。
「なにイチャイチャしてんの？」
「ふっかさんや！なあ今から暇？
三人で飲みに行こうやー！」
「お、いいね。」
この二人に捕まれば
逃げることは出来ないだろうと諦めモードに入ると
後ろから咳払いが聞こえて来て
三人で振り返ると校長が後ろで手を組んでこちらを見ていた。
「ずいぶん楽しそうですね。」
絵にかいたような小さくてほんわかしている優しい校長は
相変わらずニコニコしていて、逆に怖くなって
三人で苦笑いをした。
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まいちゅん(プロフ) - ぱぐたろうさんの世界観が好きです。 (2021年1月25日 0時) (
レス) id: 3613c412bc (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ユウさん» ありがとうございます！うれしいです、励みになります。今日からまた更新しますので是非見てください(^▽^) (2021年1月21日 19時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - りささん» こちらこそ読んでいただきありがとうございます！そう言っていただけるとすごくうれしいです！りささんもお体ご自愛下さい、更新頑張ります(^^) (2021年1月21日 19時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - Roseさん» ありがとうございます、励みになります！Roseさんもお体お気をつけてください!(^^)! (2021年1月21日 18時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - しおさん» ありがとうございます！本日更新しますので是非見てください(^^)無事に楽しめました！ (2021年1月21日 18時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2021年1月13日 20時
