・ ページ33
「佐久間さんは…、あ、阿部先生を知ってるんですか？」
知っているのに聞くなんて
本当に自分は性格が悪いと思う。
でも、確か大介は
私がかばっていた相手が亮平だとは知らなかったはず。
だからなぜ知っているのかが気になった。
「うーん。
俺から命よりも大切なもの奪っといて
ごみみたいに捨てたクズ野郎。」
大介がそう言うと、車は私の自宅についてしまった。
まだ聞きたいことは沢山あるけど
たまたまあっただけの女子高生から
根掘り葉掘り聞かれるなんて不審に思われてしまう。
「ハイ到着。
お兄さんにちゃんと着いたって連絡入れなよ。」
それに大介もあまり聞いてほしくなさそうだ。
…当たり前か。
「ありがとうございました。
何回も助けてもらってばかりですね。」
「気にしなくていいよー！
頼れるものはちゃんと頼る！」
学校でのことなんかなかったように元気な様子に戻っていて、
これ以上は何も聞くことができなかった。
もう会わないと決めたのに、
今日話せたことが日々の中で何よりも嬉しくて
自分の中の矛盾に戸惑いつつ
手を振って家の中に入ろうとした。
「あ、そうだ！」
何かを思い出したのか大きな声が響いて振り返ると
車から降りてきた大介が駆け寄ってきた。
「これ、何かあったら連絡して？」
「電話番号？」
「そう、ここからラインも追加できるでしょ？
電話じゃなくてもそっちから連絡くれれば
今日みたいに迎えに行くよ、非番ならね。」
なぜここまで気を使ってくれるのか
…やっぱりこの子はそうさせる魅力があるんだ。
そうだ、これは私に向けられたものではなく
宮館Aに向けられた優しさだ。
「ありがとうございます。
追加したら連絡しますね。」
大介はニコリと笑って車に乗り込んだ。
この際どうでもいい、またこうやって話せるなら。
部屋に戻って早速追加しメッセージを送ると
女の子のキャラクターのスタンプが送られてきた。
涼ちゃんに無事についたと送ったタイミングで
結ちゃんから謝罪のラインが送られてきていて
大丈夫だと伝えるとそのまま寝てしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1312人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まいちゅん(プロフ) - ぱぐたろうさんの世界観が好きです。 (2021年1月25日 0時) (
レス) id: 3613c412bc (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ユウさん» ありがとうございます！うれしいです、励みになります。今日からまた更新しますので是非見てください(^▽^) (2021年1月21日 19時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - りささん» こちらこそ読んでいただきありがとうございます！そう言っていただけるとすごくうれしいです！りささんもお体ご自愛下さい、更新頑張ります(^^) (2021年1月21日 19時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - Roseさん» ありがとうございます、励みになります！Roseさんもお体お気をつけてください!(^^)! (2021年1月21日 18時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - しおさん» ありがとうございます！本日更新しますので是非見てください(^^)無事に楽しめました！ (2021年1月21日 18時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2021年1月13日 20時
