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「やっほ〜！」
「うるさい、さっさと入って。」
「冷たいなぁ
まあいいやお邪魔しまーす。」
翌日、宣言通り俺の家を訪ねてきた。
似合っているとは言えないブランド物を
これ見よがしに身に着けた姿は三日目とはいえ見慣れない。
「あ、水滴飛んだらあれだから先に拭いた方がいいよね
ちょっと待ってね。」
「…これ使えば。」
「あ！ありがと〜。」
見た目に反してこういう所は礼儀正しくて
渡したタオルで雨水の付いた体を拭くと
脱いだ靴をきちんと揃えて家の中に入った。
「あんたは何飲む。」
「あんたじゃなくてAって呼んでよ！
そうだな〜、オレンジジュースとかない？」
「ふ、子供かよ。」
これまた意外なチョイスについ笑ってしまうと
頬を膨らませ拗ねたのかソファーの上で体育座りをしている。
気分屋なのか何処か掴めなくて、
家に招き入れたのはいいけどなんだか落ち着かない。
「んで、要件は。」
「ああ、そうそう。
照くんの事色々聞きたいなって！」
「はぁ？」
「正人さんからよく話は聞いてたからさ
一回ちゃんと話してみたかったんだよね！」
まともに聞こうとした俺が馬鹿だった、
目の前でオレンジジュースをストローで飲む彼女は
本気でそれが目的なのか、
それとも俺をおちょくりに来たのか全く見抜けない。
「じいちゃんから何聞いてんの？」
「照くんが任侠顔とか、
運動神経抜群でマッチョなこととか
お父さんを病気で亡くしてる…とか？」
「…んで何が聞きたいの。」
「なんかね？正人さんと別れた時に
俺が死んだら照を助けてやってくれーって言われたの！
お母さんとうまくいってないからって。」
元カノとはいえこんな若い女に何を頼んでいるんだ、
呆れて言葉も出ないのと同時に
遺書の件も含めて、俺ではなくこの女に頼ったんだと
仲が良かっただけにショックだった。
「別に、助けなんていらねえよ。」
「でも最後の頼みだし聞かなきゃじゃん？
話したら少しはストレス発散になるかもよ〜？」
こんな土砂降りの中追い返すのも気が引けて
諦めてソファー下の床に腰を下ろすと
満面の笑みで俺を見つめてくる彼女を少し睨んだ。
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ぴくみん(プロフ) - ぱぐたろさんの作品の一つ一つ伏線を回収していくお話が本当に好きで、今回もワクワクしながら読んでいたらあっという間にエンディングでした！今回の作品もとても面白かったです…いわふかの関係性が最高でした。 (2021年6月28日 3時) (
レス) id: 3b567ca5ed (このIDを非表示/違反報告)
みー - 他にはないジャンル？のお話で、一気読みしました！すごくおもしろかったです！ (2021年6月27日 23時) (レス) id: 978894b8a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2021年6月27日 20時
