あんしんかん ページ33
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鈍い音の後すっと解放されてその場に座り込む。
目を開けて、振り返るとさっきの男の人が倒れていた。
「えっ……？」
思わず後ろに後ずさるけど、侑李あの一瞬で？
侑李「気絶させただけだから」
「……ふぇ、ゆ、侑李、、！」
侑李の顔を見ると安心しちゃって、思いっきり飛びついた。
それからは涙が止まらなかったけど侑李の近くだとすっごい安心感。
侑李「もう、泣き過ぎ」
「こわっ、こわかっだぁ…うぅ、」
侑李「ん、遅くなってごめんね」
ずっと抱きしめて頭を撫でてくれる侑李。
謎の安心感あるよな、ちっちゃいくせに。これが、幼馴染ってやつか。
侑李「落ち着いた？」
「うん、、ほんとこわかった男性恐怖症かも」
侑李「僕も男なんだけど」
「えぇ？侑李は男って感じしないなあ」
侑李「は？」
「男は男なんだけど〜あんま異性って意識したことない」
でもそれって幼馴染だから仕方ないじゃんか。
侑李「僕はずっと女の子として見てきたよ」
「……え」
侑李「ずっと好きだったもん」
「ちょ、侑李、？」
どんどん壁際まで追い詰めてきてもう逃げられない状況。
さっきの男の人とやり方は一緒なのに、侑李はなぜか嫌じゃない…、これも幼馴染だからなの？
侑李「……ごめん、ずるいよね」
「え？」
侑李「さっきのあいつと同じやり方してる。もっと違う方法でAのこと惚れさせなきゃなのに」
へらって笑ってるけど、どこか切なそう。
侑李は全然嫌じゃなかった。なんでだろう、ずっとドキドキしてる。
侑李「戻ろ。涼介待ってるよ」
「う、ん…」
このおかしな感情が…恋、？
まさかね。
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作者名：もち。 | 作成日時：2019年7月14日 22時
