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貴利名STORY2 ページ15

驚きのあまり言葉を失う

必死に伝えてくる君に何か言葉を________



貴「え、お、俺、なの、、、？」

貴(なんで肝心な時にどもってんの！！！？？？)



歯切れの悪い情けない声

耳が熱くなる

Aの声しか届かない

熱を含んだように答える君

綺麗な瞳が落ちていく夕暮れに映える



貴「俺、なんかで、いいの？」

俺は君の隣に並んでいいの？

俺を選んでいいの？

迷える王子に天使の導き



『なんか、なんていらない』

『そう言ったのは貴利名くんだよ！』



ああ、あの時言ったこと

必死に綴った言葉をAは覚えたんだ

それに俺がいいって

貴(でも、、、)



貴「本当に俺でいいの？」

最後の忠告

導いてくれた道を歩きたい

でも、それで君は本当に幸せなのか



貴「ヒロトみたいに守れないかもよ？」

貴「大切な人が向こうで待ってるよ」

貴(本当は渡したくない)



本心を隠して笑顔で言葉を並べる

そんな俺を優しく見つめる勝利の天使



『大切な人は、貴利名くんだから』

『私の大切な人はここにいる』



顔を隠すように俯く君

必死に想いを伝えてる君

そんな君を離す理由なんて



ない



気づいたらAを抱きしめてた

小さくて細くてとっても愛おしい君

少し力を入れれば折れてしまいそうな

そんな天使を優しく守る





貴「ありがとう、A」

貴「愛してる」





やっと最愛の人に伝えられた言葉

閑散としててその言葉だけが響く

きつく俺の制服を握る手

俄然守りたくなる

か弱くて儚い天使

泣いてる理由を問うとまた涙を浮かべる




貴「Aに涙は似合わないよ」



溢れ出る涙を指で止める

と同時に自分の中の感情も抑え込む

貴(なんて言ったけど泣いた顔も好き)

貴(笑顔も泣き顔も全部が愛おしい)



こぼれ落ちる星達を見上げる

時間が進んだことに気づく

一緒に帰るように促すと君は戸惑う



貴「"彼女"で"大切の人"なんだから！！」

貴「俺に沢山甘えてよ！」

貴(そしてもっと溺れていきたい)



すると君は照れたように

でも今まで以上に満面の笑みを俺だけに向ける

この先もずっとこの笑顔と一緒に_____



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ひたすらに甘々の貴利名くんはいかがですか！？
もうしんどいくらいすき！！！！

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