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夜があまり好きじゃない。夜は親父が機嫌が悪くなる時で、俺は一人でほっておかれることが多かった。
一人寂しくて、夜はテレビ番組をつけて寂しさを紛らわすことが多かった。
アイドルを見るのは楽しくて、キラキラしたあの世界に手を伸ばしてみたかった。
親父のアイドル時代もそれと同じだった。キラキラしていて、優しくて、大好きな人だった。
それを思い出すと頭が痛くなって、夜が嫌いになる。
気を抜くとすぐに体調が悪くなるのは昔からのくせだ。
しかし頭が痛いのはすぐに消えて、目には眩しい光がジュンの目を刺激した。
時刻は朝5:00
まだ人々は眠りについている時間。ジュンは目を開け、ここは自分の部屋じゃないことを確認した。
Aの部屋で、しかし本人はベットに居ない。
起こすと心地の良い歌声がベランダが聞こえてきた。
「A、………！っ、」
朝の光を浴びて、美しい髪がきらきらと風で靡き
他の人間が見れば女神のようだと思うが、ジュンの思ってることは違った。
幼い頃、あのステージで見た優しい親父の姿に重なったのだ、Aは。
性格も、性別も違うはずなのに、歌う仕草全てが親父に似ていた。
『ジュン、起きたか？腰は大丈夫か？昨日は激しくしてごめ…………おーそんなに泣いたら顔ブサイクになるぞー』〈やってないです〉
綺麗な黄金の目から大粒の涙がこぼれ、それを手で拭っても溢れるものは止められなくて子どもみたいに泣いてしまった。
どれだけその届かない場所を焦がれただろう。掴めないほど欲しかった存在。
ずっと、父親に佐賀美陣ではなく、漣ジュンと認められたかった。
「っ、うっ、ふ…………ごめ、っ、ん……ごめんなさ、い……おれ、ずっと…、」
泣いているせいで上手く喋れなくて、思わず膝から崩れ去ってしまった。女の子のようにピーピー泣いてるのに、恥ずかしいのにAの前ではそれは止められない。
『…………お前泣いてても可愛いな』
「うっさ、いっすよ…………っ、ぅ……」
『……今はいっぱい泣いとけ。そのうち泣きたくても泣けねぇ日が来るから』
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死柄木朧(プロフ) - ナギナギの漢字違いますよ。正しくは凪砂です (2022年8月14日 22時) (
レス) @page27 id: d2d08f032a (このIDを非表示/違反報告)
璃胡(プロフ) - めっちゃ心が死にかけてバクバク音鳴らしながら見てましためっちゃ続編楽しみにしてます！！！！！！！ (2021年10月7日 21時) (レス) @page50 id: 22b34aab1f (このIDを非表示/違反報告)
伊弉冉アリスさぶ - 続編おめでとうございます！照明が落ちてきたときはドッキドキして続きを待っていましたが、ちゃんと生きているようで。良かったです… 続編、お待ちしております！ (2021年10月7日 20時) (レス) @page50 id: c2abd4fe86 (このIDを非表示/違反報告)
氷翠(プロフ) - マジで泣きました。続編も頑張ってください。楽しみに待ってます!! (2021年10月7日 19時) (レス) @page49 id: c0d88fed6a (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - すごい小説にひきこまれました。楽しみに待ってます。 (2021年10月4日 18時) (レス) @page44 id: 30bd05b899 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃亭 x他3人 | 作成日時：2021年9月19日 17時
