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さすがに外で長話をすることに危険を感じ、急いで部屋の中にあげる。
きちんと周りを確認するが人の気配はなかった。
「キョロキョロ」
ガチャンと入り口の扉が閉じるのと同時くらいに涼太が口を開く。
「え？」
私が聞き返すと、
「キョロキョロして扉閉めたなって思って。」
涼太はお邪魔します、と小声で言いながら靴を綺麗に脱ぎ揃えて、部屋に上がる。
リビングに座ってもらい、キッチンからコップと麦茶をもってくる。
「全然何もない部屋だね。」
「まぁ、ね。」
全部翔太と住んでいた部屋に置いてきて、必要最低限のものしか置かれていなかった。
「俺たちが初めて会った時のこと。覚えてる？」
涼太がおもむろに口を開く。
「覚えてるよ。千佳と北斗くんにはめられたやつでしょ？」
少し笑いながらそういうと、涼太も優しい笑顔になる。
「減った？」
何が？という意味を込めて首をかしげる。
「後ろから人がついてきているような感覚。」
「…え？」
「辛かった？だからこんなところに来たの？」
「いや、涼太何言って…」
その時目の前に差し出された携帯の画面。
中を覗けば私のスーパー帰りの写真と名前、住所などが書かれていた。
「これが原因だったんだよね？」
「…いや、別にそんな訳じゃ…」
「翔太の近くにいたらまたあの怖い日々に逆戻りだから、翔太と離れる道を選んだの？だから強く拒んだの？こんなに好きなのに？」
そういって涼太の目線の先には小さい頃の私と翔太の2人の写真。
少しずつ成長を撮り溜めた写真。
引っ越してきた時に丁寧に飾ったものだった。
「守ってあげられるのに。」
「…え？」
「俺だって、翔太だって、全力で守るよ。Aは本当に大切な人だから。」
「守るなんて口で言うのは簡単じゃない？実際ずっと私といるのなんて出来ないのに。」
思わず語気が荒くなる。
無責任な言葉だけで戻れるほど簡単なものではなかった。
「私、もうジャニーズと関わりたくないの。あんなに表ではキラキラしてるのに裏ではこんなにドロドロ。もうこりごりなの。」
せっかく来てくれたけど、帰ってと涼太のカバンを涼太に差し出しながら言う。
「本当にいいの？今意地はって俺のこと返したらまた引っ込みがつかなくなるよ？」
しみじみと顔を見つめると、きれいな顔だなと思った。
「…どっちにしろ、今日は帰って。」
半ば無理やり涼太を部屋から出した。
テーブルには買ってきたケーキがぽつんと置かれていた。
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おおぽす(プロフ) - 更新楽しみに待ってます (2019年12月3日 7時) (
レス) id: ede62991bc (このIDを非表示/違反報告)
kmgapsy03(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2019年11月17日 5時) (レス) id: 70d4c7f329 (このIDを非表示/違反報告)
tvaaasn(プロフ) - とても面白かったです！！更新待ってます！！！！！！ (2019年3月15日 1時) (レス) id: 3e53db3141 (このIDを非表示/違反報告)
__st.(プロフ) - 最近、一気に読ませていただきました。ぜひまた続きを読みたいです！ (2018年8月14日 9時) (レス) id: 9b52a255d5 (このIDを非表示/違反報告)
hikari - いつも楽しみにしています。しばらくお忙しくされてるのでしょうか？またお時間あれば更新してもらえると嬉しいです！この小説が１番大好きな作品です。これからも楽しみにしています！ (2016年7月12日 20時) (レス) id: 7f4caa4992 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M(-_^) | 作成日時：2016年3月2日 19時
