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「おかえりなさい!」
仕事から帰宅をするとリビングの方から声が聞こえた。
「ただいま〜」
そう言いながらキッチンの方に顔を出すと、いい香りと共にエプロンを着けたAちゃんが見えた。
はっ、と一瞬息を呑んだ。
可愛い、そう素直に思った事は心にしまった。
「いい匂いだね、今日の夕飯は何?」
そう言いながら、軽く後ろから抱きしめながら準備をしている手元をみた。
Aちゃんは一瞬びっくりしたような素振りをみせた。
「いいね、帰ってきたらエプロンつけた好きな子がご飯作っててくれるの。」
そう言いながら笑うと、Aちゃんの手が止まる。
ゆっくりとAちゃんは振り返ってきた。
手を残したままだったから、向かい合って軽く抱きしめてる状態だ。
「え、あの、今の好きな子って言うのは…」
軽い上目遣いで俺の事を見てくるAちゃんはずるいと思った。
「気づいてなかった?俺、Aちゃんのこと好きだよ。」
そう、目を見つめながら言うとあからまにAちゃんの顔があかくなる。
「あの、えっと…」
「好きだよ。」
Aちゃんは一度深く呼吸すると、不安そうな声で尋ねてきた。
「私も、宮舘さんの事好きなのかもしれないけど、なんか長らく恋とかしてなくて、好きってどういう事なのかよくわからなくなってて…宮舘さんいい人だから人間として惹かれてるのかなとか…」
俺は顔の高さをAちゃんに合わせながら言った。
「ちゃんと付き合ってみて、たしかめてみるんでもいいよ?俺としてはもし、今まだ俺の事が好きじゃないとしても、必ず落とせる自信もあるし。」
そう笑うと、Aちゃんも小さく笑った。
「…じゃあ、お願いします。」
Aちゃんが下を向きながらそういうのを確認して、手で顔を少し上を向かせてキスをした。
首に回されたAちゃんの細い腕が愛おしくてたまらなかった。
まだ、目の前の恋愛だけにしか心が向いていなかったのだ。
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M(-_^)(プロフ) - るりさん» コメント嬉しいです!ありがとうございます!私も正直どうしよう…ってなってます笑雑にならないように話を集結させられるといいなと思ってます笑 (2016年1月21日 17時) (レス) id: 797071de89 (このIDを非表示/違反報告)
るり - すごく続きが気になります!渡辺くん大好きなのでくっついて欲しいけどももどかしい笑。 (2016年1月21日 1時) (レス) id: 8f50ccf5d4 (このIDを非表示/違反報告)
まーぶる*(プロフ) - すのの小説あまり無いのですごく嬉しいです!更新楽しみにしています!がんばってください( ´∪` ) (2016年1月4日 19時) (レス) id: dc5f2b8521 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:M(-_^) | 作成日時:2015年12月1日 2時