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目を覚ます時 ページ30

ななもりside


『んっ…?』


な「…あれ、起きた」


じ「おはよ」


『え…あ、私…』


初めて見る彼女の余裕のない困った顔


不覚にも可愛いと思ってしまった


多分、ジェルくんも同じ


分かりやすく顔を赤らめている


俺たち呑気だよね、こんな状況だってのにさ


な「…えっと…君、倒れたんだよ」


『あ、なるほど…』


そう言って顎に手を添えて考えるような顔をする蒼井さん


“可愛いと噂の後輩”


蒼井さんとの関係はこれで良かった


はずなのにどうしてこうなってしまったんだろうか


じ「…なんで倒れたん?」


『…?』


目を見開いて驚いたようにジェルくんを見つめる蒼井さん


じ「…?どしたん?」


『いや…クスッ、自分たちより私の心配するんだなぁ…と思いましてw』


じ「普通のことやでwで、どうなん?」


『ん〜…簡単に言いますと“力を使いすぎた”ですかね?』


力を使いすぎた?


何に?


『あ、ちょっと分かりずらすぎましたねw

えっと〜この世界を作るのもこの世界に入るのも登場人物を操るのにも

何かしらの力…というか体力と思ってもらっていいんですが…

それがなくなっちゃった、って感じですね』


な「な、なるほど…でも、それ、俺たちに言っちゃってよかったの?」


『はい!これを知ったところで、先輩達に何が出来ますか?(*´˘`*)』


え…


言ってることと表情が一致しなさすぎて少し戸惑ってしまう


じ「…何とかしてやる」


『え?』


じ「絶対になんとかするからな

みんな無事に元の世界に帰るんや」


『…クスッ』


少しの間の後急に蒼井さんが笑いだしたかと思えば


こんなことを言い出した


『いいですね…その決心に溢れたその表情!最っ高です!

でも、上手くいかない、上手くいかせない!

それを味わった時の絶望の顔!最高に違いないです…!』


なんて


俺には到底理解できないもので


狂っていて


醜くて


けどその姿は天使のように美しくて


…怖かった


ジェルくんもさすがにそれには怖くなったのか1歩後ずさった


『ま、せいぜい頑張ってください

大きな努力が報われなかっ時ほど絶望する時はないですから』


そう言って振り向きながら色っぽく人差し指に指を当てて彼女は


ふわりと柔らかい髪の毛を揺らして保健室を出ていった


そのあと追いかけたが彼女の姿はもう廊下になかった

余裕の笑み→←バラバラ



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azusa(プロフ) - いちごパフェさん» 蒼井さんと遠井さんwww確かに読み違えそうですねw更新頑張りますね! (2019年7月8日 7時) (レス) id: 569ecf34b4 (このIDを非表示/違反報告)
いちごパフェ(プロフ) - ↓話の感想じゃなくてすまぬ。この作品とっても大好きです!更新頑張ってください!続編も楽しく読ませて頂きます!! (2019年7月7日 22時) (レス) id: 12100336d7 (このIDを非表示/違反報告)
いちごパフェ(プロフ) - ジェルくんsideの時、蒼井さんを遠井さんと読み間違えてしまう。やばいな、私… (2019年7月7日 22時) (レス) id: 12100336d7 (このIDを非表示/違反報告)
azusa(プロフ) - Ruruaさん» コメントありがとうございます!これからも頑張りますのでよろしくお願いします! (2019年6月28日 7時) (レス) id: 569ecf34b4 (このIDを非表示/違反報告)
Rurua - すごい…物語の展開が好きすぎる…というかころんくんが好きすぎる… (2019年6月28日 7時) (レス) id: 7771d21199 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:azusa | 作成日時:2019年5月23日 20時

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