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絡まる不幸 ページ22

ころんside


僕はさとみくんと屋上に来ていた


なーくん達は教室に行ってもいなかったから


この世界には存在しないんだろうなって


だったら莉犬くんとるぅとくんも居ないよなってなって


人の少ないここに来た


こ「…涼しいね」


さ「だな」


まだ心地よい春の風は現実と全く同じで


本当にこれは夢…じゃないのかな?なんて思っちゃったりする


僕の願望に過ぎないのだけど


…ん?


誰もいないと思っていた屋上に1人ポツリと立っている人がいる


しかもフェンスの外側で


自さつ!?


僕は考える前に体が動いていて


こ「ダメっ!待って!」


僕は彼女に向かって手を伸ばした…が


スカッ


と僕の手は空を切った


そして、そこにいたはずの彼女は形を失って


黄金の鱗粉(りんぷん)となって空に溶けて行った


こ「え…」


さ「ころん!」


さとみくんが僕に向かって手を伸ばす


僕がさっき手を伸ばしたように…


でも、さとみくんの手は空を切って


バランスを崩した僕の体は真っ逆さまに落ちていく


やばい…


でも僕に出来ることなんか何も無くて


ただただ落ちていくことしか出来なかった


落ちている間もさとみくんが悲しんでいる様子が僕の目に映る


その時間があまりにも長く感じた


あぁ、僕死ぬんだな


直感でそう感じた





さとみside


こ「ダメっ!待って!」


ころんがそう言って“何も無い”フェンスへと走っていって手を伸ばす


ころんには何が見えているんだ?


俺に見えない何か…?


まさかっ…!


俺は蒼井さんがバッドエンドにするために何かを仕掛けたのではないかと


そう考えた


案の定、バランスを崩したころんの体はフェンスを超えて


伸ばした俺の手も何も掴むことは無かった


さ「ころんっ!」


真っ逆さまに落ちていくころんの速度は


心做しかものすごく早く感じて


俺は何も考えられなくて


何も出来なくて


ただ地面に横たわるころんを屋上から眺めることしか出来なかった

運命→←もう何も信じられない



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azusa(プロフ) - いちごパフェさん» 蒼井さんと遠井さんwww確かに読み違えそうですねw更新頑張りますね! (2019年7月8日 7時) (レス) id: 569ecf34b4 (このIDを非表示/違反報告)
いちごパフェ(プロフ) - ↓話の感想じゃなくてすまぬ。この作品とっても大好きです!更新頑張ってください!続編も楽しく読ませて頂きます!! (2019年7月7日 22時) (レス) id: 12100336d7 (このIDを非表示/違反報告)
いちごパフェ(プロフ) - ジェルくんsideの時、蒼井さんを遠井さんと読み間違えてしまう。やばいな、私… (2019年7月7日 22時) (レス) id: 12100336d7 (このIDを非表示/違反報告)
azusa(プロフ) - Ruruaさん» コメントありがとうございます!これからも頑張りますのでよろしくお願いします! (2019年6月28日 7時) (レス) id: 569ecf34b4 (このIDを非表示/違反報告)
Rurua - すごい…物語の展開が好きすぎる…というかころんくんが好きすぎる… (2019年6月28日 7時) (レス) id: 7771d21199 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:azusa | 作成日時:2019年5月23日 20時

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