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1話・月 ページ4

「ただいまー…」

ここは俺らの本部。
と言ってもただの一軒家だけど。

俺達はここから学校に通い、飯を食べ
仕事を受け、寝る。
この家は全ての生活の基盤となるのだ。

しかし、俺らは中学生。
どうやって稼ぐかと言うと…

「あ…の…」

ちょうどお客さんがきた。
ぱっとみ、小学生低学年の女の子だ。

「依頼を…頼みたいんですけど…」

そして、消え入るような声で

「おか…ね…足りないんです…」

といった。


俺達は依頼者に頼まれた対象者を殺すという契約で
寿命3年、もしくは15万円を報酬としている。

でも、この子が持ってきたお金は足りないにしろ
小学生が持つような金額では無かった。

「とりあえず話を聞くよ。まず、相手は誰?」

「お父さんと、お母さん…」

本当は記憶を見て、すぐ把握できる。

でも、そうしなかったのは
この子に考え直して欲しかったからだ。
まだ小さい子どもが親を殺す。
将来とんでもない罪悪感に襲われるかもしれない。

「お母さんが、私を叩くんです。
私、なんにもしてないのに。
生まれて来なければ良かったって。
お父さんも見て見ぬ振りで、
いつも遊び呆けているんです。

私の頑張ってためたお小遣いは
叩かれて、おさいふごと、取られて
何回もおさいふ買いました。

お金は家の中からかき集めました。
お小遣いも入れました。
でも、あと三万円足りないんです。
だからその分だけ
寿命を吸い取ることは出来ますか?」

考え直すのは無理そうだな。

「っ…嫌なこと思い出しちまった…」

この子がこういうなら
ここまで決心したなら

「お金は12万円でいいよ。
その依頼、受けてやる。
契約書にサインと血を垂らして。」

女の子は名前を書いて、針で指先に穴を開けた。
真っ赤な血が指先から滴り落ちる。
紙に触れた瞬間、淡く光った。

契約が完了した合図だ。

見計らったかのようなタイミングで
コンコン、とドアがなった。
自然と唇がほころびた。

「入っていいよ。」

この合図は白藍のおやつだ!!

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設定タグ:誤字脱字 , オリジナル , 合作   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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月見ノ(プロフ) - Gingerさん» わざわざありがとうこざいます、メンバーは6人になる予定です!これからもよろしくおねがいします! (2017年7月6日 22時) (レス) id: 27b064b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
Ginger - Incredibile!Divertente!(凄い!面白い!ってことです) (2017年7月6日 15時) (レス) id: bc44d2c5f5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よっけおる x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/  
作成日時:2017年7月3日 21時

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