19話・青 ページ22
俺はただひたすら走った、妹の手を握って。
森の深くへと入り込んでいた。
このあたりは俺のじいちゃんの私有地だったから、学生の頃は嫌なことがあったら来ていた。
そう、この「青桐天文台」へ
「うわー、懐かし」
妹は女の子だから森に近づくことは1人ではできなかったのだ。
だから祭りの日には兄ちゃんと妹と来て、
何も邪魔するもののない空を見て花火を楽しんだ。
「なんで晴空兄ぃは生きてるの？」
「え…えっとそれは」
俺は妹にこの世に未練が残り、悔しいから人助けをしながら未練を解決する死神の代行人になったのだと伝えた。
「この黄昏時のおかげかな？」
妹は沈む太陽を指さして微笑んだ。
＿＿＿＿黄昏時。
それはじいちゃんが俺たち
『襖斗、晴空、蒼矢、お前らは青い空の下で繋がっておる。それは死んでもじゃ。』
俺たち一家はなにか死にたくなるような辛いことに必ずぶつかるらしい。
『よく聞いておくように』
じいちゃんが幼い俺たちが大きくなってからでも言い続けた言葉
『太陽が沈む黄昏時に、再び3つの青色が集まるだろう』
幼い頃の俺や、生きていた昔の俺なら理解出来なかった。
その言葉は誰かが欠けることによって初めてわかる言葉だと今知ったからだ。
「だな、ほらこれやるよ」
「クッキーだ！」
綺麗にラッピングした袋を妹に差し出す、すると昔と変わらない優しい笑顔が帰ってきた
「兄ちゃん、俺来たよ。じいちゃんが言ってたことわかったんだ。」
この天文台には兄のお墓がある、俺のもあるんだけど。
正直あの頃は兄ちゃんが死んだなんて思いたくなかったからここには来なかった。
死んだ今だから来れたのかもしれない。
＿＿＿＿3つの青色…あとひとつ足りないんだよ…
大切な、家族が
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月見ノ(プロフ) - Gingerさん» わざわざありがとうこざいます、メンバーは6人になる予定です！これからもよろしくおねがいします！ (2017年7月6日 22時) (
レス) id: 27b064b5c3 (このIDを非表示/違反報告)
Ginger - Inｃredibile!Divertente!（凄い！面白い！ってことです） (2017年7月6日 15時) (レス) id: bc44d2c5f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よっけおる x他2人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時：2017年7月3日 21時
