恩恵 ページ26
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「悪いわね、Aちゃん」
『いえッ！私は、お2人に、感謝しか、ないっです、よっ！と…』
「それで最後よ、ありがとう」
ほぼオールで迎えた次の日。
私は朝からシャッキーさん(やっぱ恐れ多くて敬称欲しくなった)と、お店の大掃除をしていた。
朝、レイリーさんがシャッキーさんに事情を説明してくれ、ここにいることを快諾してくれた。
まぁ、見ての通り条件付き。それでも全然いい。
むしろ何もしないでここにいるなんて無理。
ってことで冒頭に至る。
今までのお客さんが残していったキープボトルを片付ける作業は、なかなか骨が折れた。
ボトルキープしても2回目来るお客さんがほぼ居ないそうだ。まぁ…うん、しょうがない。
レイリーさんはと言うと、コーティングの仕事が入ってそっちに集中している。
あとで作業を見せてくれるらしい。楽しみ。
「次は…どうしようかしら」
『あ〜…じゃあフロアは私がやっておきます！私がキッチンいじると使いにくくなっちゃうかもしれないので…！』
「あら、いいの？ありがとう。じゃあお願いするわ」
『任してください！！掃除は得意ですから！』
水を撒いていいとの事だったので、大きなバケツをひっくり返した。
所々血痕が残るBARなんて見たことない。
デッキブラシで床を擦れば、水がじわりと赤黒くなる
『ひぃ〜…すごいなぁ』
「ごめんね、結構汚いでしょう？」
『いや！そういうことじゃなくて…あんまり血を見慣れてないんです』
「あら、そうだったの。Aちゃんは純粋無垢なのね」
『あ〜まぁ、よく言えばそうかもしれないですね』
まぁここにいる人に比べたら、私なんてゲロ甘人生を送ってきている。
これまでの経歴を問われて語れることは、学校の類いを卒業して、会社勤めを少ししたことだけ。
海賊王のクルーで副船長だの、何十年前まで海賊やって今は酒場の店主だの、そんな人達と比べてもらっちゃ困る。
神様も馬鹿だ。こんな力がないと何も出来ないような世界に、私単品を届けるなんて。
現に今のところ、私が居てもいなくても世界は変わってないじゃないか。
そもそも、血痕を�牘�い�瓩任�くれるシャッキーさんを敵に回した時には私も終わりだろう。
……考えるのやめよう。今はただ、優しい2人へのお礼を込めて掃除するのが優先だ。
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レモン - めちゃくちゃ面白いです⭐️レイリーさんめっちゃイケメンなんですけど！！ (11月20日 14時) (
レス) @page48 id: 97f09e59d6 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - ゲンコツが面白すぎる🤣 (2022年5月2日 2時) (レス) @page41 id: 9db3f9f6b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まうゆ | 作成日時：2021年6月29日 22時
