Dear My everything〜Donghae〜Last Edition

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きっと何日も前から考えてくれたんであろう、このプラン。


こんな素敵な演出、今の私には豪華すぎて戸惑う。


肌触りのいい上質な革の大きなシート。
なんだか居心地が悪くて何度も座り直す。


深々と腰掛けて、戸惑う私をしてやったりの顔で眺めるﾄﾞﾝﾍが憎たらしくて
思わずキッと睨むと、肩をすくめて『ウェー？』って声も出さずに口パク。


「ねえ、どうしたの？こんなの！高かったでしょ？」


って小声で問い掛けると


「はは、そうでもないよ？」


なんでそんなに余裕なの？


若くて綺麗なCAが、私をチラッと見て。



あ、今。笑った？



ﾄﾞﾝﾍを見たその目が、何だかウットリしてるように見えてなんだか妬ける。



シャンパンを受け取るその姿だって様になっていて
私なんかより、CAとの方がずっとお似合いに見える。

綺麗に施されたネイルの指が目に入って、思わず自分の手を引っ込めた。


結婚して何年経っても、ﾄﾞﾝﾍのかっこよさは衰えることはない。

そういう時代なのか、既婚者がモテるんだと、ある雑誌に書かれてた。
その代表がﾄﾞﾝﾍだって、写真付きで取り上げられて……


だけど私は………


髪を振り乱して子育てに追われて、気が付いたら顔だってシミだらけで


私はただ子供を育てて、ﾄﾞﾝﾍの帰りを待って
流れていく時間をただやり過ごしてるだけで。


着飾る事もなくなって、ただ年を重ねて行くだけの私が

ﾄﾞﾝﾍのそばにいてもいいのか。


そんな、モヤモヤした私の不安をよそに
優しい視線を投げかけてくるﾄﾞﾝﾍに、擽ったさすら覚えて……


ふいに重なった唇のその熱が身体全体を駆け巡る。



ねえ、知ってる？



あなたがそうやって、私に触れるだけで。



私は生きてるんだって実感するの。



あの日、あなたからもらった命。



その火が消えるその瞬間まで、あなたを愛し続けて行く。



それが、私の役目なんだって思うから。



たとえ、あなたが私に飽きて、見向きもしなくなったとしても



あたながくれた、あなたに愛されたっていう証であるふたりの子供たち。



それだけでしわせなの………




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