Dear My everything〜Donghae〜Last Edition

04 ページ5

*



慌ただしい一日の始まりは今日もこの二人の喧嘩で始まる。


ﾄﾞﾝﾍが寝てる夫婦の寝室にも平気で入り込んで走り回る二人を
なんとか引っ張り出してくる。


「もうすぐ幼稚園のお迎えバスが来ちゃうわよ？早くご飯食べて？」

「だってオンマ！カイのやつが！」

「ソラ！やつとか言っちゃダメっていつも言ってるでしょ？」

「ごめんなさい……」

「メーロン」

「カイ！あなたもそんなことしないの！ヌナに早くバレッタ返しなさい？」

「ないもん！」

「どうして？」

「だって……」

「ん？どうしたの？言ってみて？」

「………」

「ん？なに？」

「サランにあげた……」

「はぁあ！？」

「あ、こら、ソラやめなさい」


癇癪(かんしゃく)を起こしたソラがカイの頭をぶって、カイは大泣き。


はぁ……もう、元気なのはいいけど、毎日これじゃ身体が持たない。


やっとの事で幼稚園バスに乗せて、嵐が去った後のリビングに戻ってきたら
ﾄﾞﾝﾍが頭を掻きながら起きてきた。


「おはよ……」

「ﾄﾞﾝﾍ、おはよう。ごめんね、うるさくして」

「いいよ。俺も起きたかったから」


スマートに抱き寄せられて、頬を差し出されて。小さく贈るキス。
そして、お返しは唇への優しいキス。

結婚してから、毎日の日課。
息をするように、身に付いてしまった習慣のようなもの。

だけど、海外公演とかで居ない時、
これがないとなぜか一日うまくいかないような気がするのは
あまりにも自然になりすぎたからかも知れない。


「どうしたの？朝からあいつら。」


こうやって、子供たちの事をちゃんと気にかけてくれる優しいアッパなﾄﾞﾝﾍ。
あなたは夫としても父親としても、完璧よ。

私は…？
私はそんなあなたの妻として、子供たちの母親として、うまくやれてる？


「へえ、そうなんだ。カイもなかなかやるな」

「誰に似てマセてるのかしらね？」

「Aじゃない？」

「違うでしょ？アッパでしょ」

「あ、そういえばさ」

「ほら、そうやってすぐ…」

「いや、そうじゃなくて。来週の結婚記念日なんだけど」

「あぁ、ﾄﾞﾝﾍのセンイルね」

「うん、ヒョクが子供たち預かってくれるって」

「え？」

「だからさ。どっか二人で行かない？」

「んー、大丈夫かな…」

「大丈夫だよ。ね？どこ行きたいか、考えといて？」

「うん…」


ﾄﾞﾝﾍはすっかり乗り気みたいだけど…

ソラはまだしも、カイはまだ私と離れたことがない。
大丈夫かな……



*

05〜DH〜→←03〜DH〜

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す