Dear My everything〜Donghae〜Last Edition

16〜DH〜 ページ17

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俺は今…

猛烈に戦っている。


何とかって？

それは…今すぐにでもこのまま手を引いてコンドミニアムに戻って
ベッドへ直行したいっていう、男の本能と。


だってさ、ズルいだろ…

そんな、上目遣いで甘えられたら
ここがどこだって関係なく押し倒したくなるのに
その本能を必死で押し殺してレストランに行かなきゃならないなんて。


レストランで美味しい料理だって食べたいけどさ。

俺は今、猛烈にAが食べたいんだよ(涙)


そんな俺の気持ちを知ってか知らずか。


Aは繋いで絡めた指をちょっとだけギュッとするからまた胸がざわざわして。
振り向いて笑ってはみたものの、なんだかぎこちなくなってしまう。


ほらまた。
なんだよその顔。

部屋に戻ろうって言ったら嫌だって言ったのお前じゃないか。
それなのに、なんでそんな挑発するような顔するの？



俺が選んだドレス。
Aの白い肌に黒が映えて。


前と同じくらい深く開いた背中、少しだけ見える肩胛骨がなんか…
オトコゴコロを擽るんだよ。


モヤモヤしながら着いたレストラン。


Aは気づいてないと思うけど、今ドアのとこにいた案内役の男。
一瞬Aのこと見惚れてた、絶対。


ちょっとだけ、ムッとする気持ちと、優越感。


どうせなら、こんな個室じゃなくて堂々とあっちのホールの方にすればよかったかも。



この人が、俺の奥さんです！！
俺が世界で一番愛してる奥さんです！！って自慢して回りたい気分なんだって
Aはわかってる？



「ん、このワイン美味しい……っていうかこれ、あの時の…？」

「わかった？そう、同じのだよ」


そう。
Aが辛い治療を終えて退院した日。
初めて2人だけで外で食事した時に飲んだワイン。


あのとき、ｷｭﾋｮﾝに選んでもらったやつ。
今じゃ俺も前よりはお酒も飲めるようになって色々覚えたけど
今日はあの時のワインをって決めてたんだ。



一気に、あの頃に戻ったような気がする。



Aにとっては辛くて長い治療だったから、思い出したくないかも知れないけど…


あの苦しい治療を乗り越えたからこそ、今があるんだよ。



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