宣戦布告３９ ページ40
《旧多 side》
旧多「はぁ〜あ…くくっ、汚な過ぎ」
頭を割られズタボロにされたキジマの遺骸を足でつつき、上官だった哀れな怪物に冷笑を浴びせる。
このフロアに於ける《生者》は僕だけとなっていた。
ハイルも死に、キジマも死に、エセ美徳家の《ロゼ》二体も案外呆気なくお釈迦…
お邪魔なザコ捜査官共にはこの世から御退場頂いた。
旧多「ふわぁ…暇ひま。もっと強ぇヤツいねぇのかよ〜っと」
今回の戦闘はあまりに簡単で、先程までの流れを思い返すだけで退屈だ。
旧多「よいしょ」
バキィッ！！！
自ら自分の顔面に拳を叩き込み、程よく怪我人フェイスが出来た所で壁を背にし座り込む。
数分もすれば予測通り、満を持して宇井特等らがやって来た。
宇井「は…」
ありゃ、ハイル見て固まってるよ…宇井特等。
どんなに見つめても生き返らないってのに、健気なもんで…
内心でせせら笑っていると捜査官の一人が僕を見つけてくれた。
捜査官「特等！生存者が…」
宇井「今行く」
駆け寄って来た宇井特等は僕の目前で膝をつき、「…話せるか？」とそれはそれは紳士な対応。
旧多「は…はい…わ、…我々、キジマ班と伊丙班は…」
宇井「…ご苦労。あとは医療班を待て」
満身創痍を装う演技にすっかり騙されてくれた特等はじめ捜査官一同は、やがてそう言い残して去って行く。
旧多「キジマさん…ウッ、うう…う…」
僕は泣き真似を添えて彼らを見送った後、
旧多「う…ブフッ！────さぁて任務完了」
何事も無かったように立ち上がり、最後に一度だけ十字を切ると血に塗れた現場を足早に後にした。
旧多「嘉納嘉納〜…おや？」
外を目指してフロアを下り、嘉納へ遺体回収の車についての情報を流そうとしていると。
旧多「あれは…」
確か通称《大広間》、有馬Aが割り振られた場所ではなかったか。
そこからは激しい金属音や断末魔、怒号、足音が絶え間なく流れて来ていた。
もう戦闘はほぼ収束に向かっているというのに。
あれあれ、有馬特等の秘蔵っ子…もしや手間取ってる？
さっきは《同じ轍は〜》云々と豪語していた癖に。
やっぱりまだまだ生意気なただのガキだなあ。
ならば助太刀ついで、借りでも作って後々冷やかしの種にでもしてやろう。
半ば野次馬根性で僕は広間に繋がる非常扉に近づき、そっと小さな隙間を開けて覗き込んだ。
─────その瞬間だ、目を奪われたのは。
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みきざわ(プロフ) - あずまさん» 鼻血どんどん出しましょう！(笑)閲読有難うございます〜！ (2019年1月23日 19時) (
レス) id: d7c1dbf7e2 (このIDを非表示/違反報告)
あずま(プロフ) - あぁ…やばい、、、鼻血でるぅ(;´Д`)ﾊｧﾊｧ (2019年1月23日 15時) (レス) id: 97c5686003 (このIDを非表示/違反報告)
みきざわ(プロフ) - えぬ=)さん» ニムラの魅力、少しでもお伝え出来ているのなら幸いです！尊敬だなんてそんな、勿体ない(笑) 嬉しいお言葉、恐縮です！ (2019年1月21日 5時) (レス) id: d7c1dbf7e2 (このIDを非表示/違反報告)
えぬ=)(プロフ) - ああ……溶けちゃいそうです……← 本当に最高です……前作からずっと思ってたけど最高です……尊敬してます……!何故そんなににむにむの魅力を素晴らしいクオリティで書けるのか……尊敬してます(二回目) (2019年1月21日 0時) (レス) id: ae2a3cb03d (このIDを非表示/違反報告)
みきざわ(プロフ) - ハニーさん» 謹んで新年のお慶びを申し上げます！2019年がハニー様の良き年になる事を願っております... (2019年1月1日 0時) (レス) id: d7c1dbf7e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みきざわ | 作成日時：2018年12月16日 18時
