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隣にいる佐藤さんに
わーー!と体を揺すられて
社長からも私たちからも沸き起こる拍手に
照れたようにはにかむ河野さん。
彼の笑顔はすごく特徴的で
笑うと目尻にシワがよって、くっきりと笑窪が浮かび上がる
そして口を大きく開けてアハハッと笑うの。
愛されキャラなのか年下からもよく弄られていて
でも信頼されているのがよく分かる。
きっと彼を嫌う人なんて居ないだろう。
考えながら見つめすぎていたのか、
視線を感じとった河野さんが私を見て、少し首を傾げた。
「……………!!!!!」
途端に熱くなる顔。
やばい、見すぎてた、どうしよう。
急いで視線をずらしたが、
なんだか悪い事をした気分だった
そうして私たちに回ってきた挨拶。
端にいた私が最後のよう、
日本語で挨拶するみんなを
JO1さんはずっと頷いて聞いてくれていた
隣のウンビが言い終わり、ついに私の番。
バクバクしてる心臓の音が
聞こえちゃいそうなくらいにうるさい。
「……あ、こんにちは。わたし…Aです。
は、はじめまして。よろしくおねがい………シマス 」
小さくなった語尾と共にペコッとお辞儀をすると
わあっと拍手が巻き起こった。
ゆっくり体を起こして
みんなでほっと胸を撫で下ろす。
よかった……ちゃんと言えたっぽい……。
チラッと河野さんを見てみると
佐藤さんと目を合わせながらすげー!と言っていた。
…ってかなんで私、河野さんのことばっかり。
変に騒ぐ胸を落ち着かせようと
ふうーーーっと息を吐き出すと
そんなに緊張してたの?ってみんなに笑われた。
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作者名:ナビ | 作成日時:2021年9月10日 18時