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(俺が囮になるから。お前は逃げろ)
そう言おうとした矢先に、Aは自分が足止めするから先生を呼んで来い。と言った。
人が折角覚悟を決めた途端にテメェは…。
確かに俺の方が足が速いのだからAの判断は正しい。
だが、何故かこのままAを残していく事に嫌な予感がした。
しかしここで時間をかけては何の意味もない。
A、死ぬなよ。
その言葉は、声には出せなかった。
代わりに「分かった」と言いその場を駆け出した。
先生を背負い急いで走る。
そして小さくAの姿が見えた時、俺には絶望しかなかった。
「あ、あああぁぁぁぁぁ!!!!!」
まだ幼い叫び声が辺りに響く。
暗くて見えないが、きっとその顔も苦痛で歪んでいるのだろう。
「っA!!!!」
叫ぶ事しか出来ない俺。
Aが消えてしまった。
間に合わなかった。
俺がもっと速ければ、それこそ壱ノ型が使えていたら、Aを助ける事が出来たのだろうか。そんな自己嫌悪が頭を過ぎる。
「んー?消えちまったなぁ。一体何処に飛ばされたんだか…まぁいい。もう戻ってくる事はないだろうよ。キヒヒッ」
不快な笑い声を出しながら逃げていく鬼。
その速さに、この距離からは追いつけそうにない。
それでも足を止めずに追いかけていると、先生が止めに入った。
「獪岳、もう鬼の姿が見えん。これ以上追いかけても無駄じゃ」
「っ?!先生!でもあの鬼はAを!!」
「落ち着け獪岳。あの鬼は血鬼術を使ってAを消した。鬼を倒せばAは戻って来るかもしれん」
「なら!!」
「だがあの鬼は強い。今すぐお館様に手紙を送って柱に来てもらおう。大丈夫、きっと柱が鬼を倒しAも無事に戻って来る筈じゃ!」
そう言う先生に、俺の足は限界を迎えていたのだろう。ガクリと力が抜けた。
結局俺はAを守れなかった。
そのあまりの悔しさに、頭がおかしくなりそうだった。
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河岸エマ(プロフ) - 爽雫さん» うわあぁ私も大好きです!設定を上手く活かせてない気もしますが頑張ります!!モチベめっちゃ上がりました!ありがとうございます!! (2020年2月24日 14時) (レス) id: b2cd8ae7ef (このIDを非表示/違反報告)
爽雫 - 童磨の息子なんて神設定じゃないですか!?凄い続き楽しみです。更新頑張って下さい!応援しています!!だいすきです(*>∀<*) (2020年2月24日 14時) (レス) id: c8b0ff9423 (このIDを非表示/違反報告)
河岸エマ(プロフ) - お虫さん» ありがとうございます!近々更新すると思うのでまたよろしくお願いします! (2020年2月23日 23時) (レス) id: b2cd8ae7ef (このIDを非表示/違反報告)
お虫 - 好きです!次の更新楽しみに待ってます! (2020年2月23日 7時) (レス) id: 2f9884d86e (このIDを非表示/違反報告)
河岸エマ(プロフ) - アンちゃんさん» マジですか?!それは嬉しいです!pixivでもこちらでもよろしくお願いします!! (2020年2月15日 21時) (レス) id: b2cd8ae7ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:河岸エマ | 作成日時:2020年2月15日 16時