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ずっと、裏切られたと思っていた。
両親は幼かったAの目から見ても仲が良かったし、自分のことが邪魔だったんだろうと思っていた。
そんなこと、なかった。
両親は私をちゃんと愛してくれていた。
私がいるから、早く帰ろうとさえ思っていた。
Aはその事実に顔を歪めた。
優しくて、悲しい結末だった。
(…何も知らないまま、知ろうともしないまま捨てられたと思い込んでた)
涙は出なかった。
ただ、立ち尽くした。
すぐそばにいる家族の存在を確かめたくて。
両親と過ごした楽しかった日々も確かに存在していた。だけどひとつの出来事で、それを全て否定してしまった。
ありもしない悪意と記憶を、欠けた穴にねじ込んで、それを不必要だと切り捨てた。
その事実に不甲斐なさが溢れる。
あの時、母親はなんと呟いたのかは今となってはわからないけれど、きっとそれは母親らしい、優しい言葉だったのだろう。
そこに、両親の存在を感じて、Aは口を開いた。
「……来るのが遅れてごめんね、ママ、パパ。
私ね、アイドルになったんだよ。…パパは過保護だったから、きっと反対したかな。
…でもね、今凄く幸せ。好きなことを仕事にして、パパとママが施してくれた知識と技術を存分に発揮できてる。
大切な人もいるんだ。私がここに来ることに背中を押してくれたの」
そう言ってAは天と実緒の顔を思い浮かべた。
それに続いて、鷹匡、美咲や宗助、楽と同じように助けてもらった人たちの顔も浮かぶ。
「だから私はもう前に進むよ。
大丈夫だよ。ママたちの気持ちを全部受け止めたし、みんなの気持ちもちゃんと受け止めるから。
だって蔑ろにするなんて失礼だもんね。
今度はちゃんと、自分で歩くよ」
Aは溢れそうになる涙を堪え、前を向いた。
両親が笑っている気がした。
「じゃあ、もう行くね。私のことを待ってくれてる人がいるから」
また来るね。ばいばい。
Aはそう言って背を向けた。
足取りが軽い気がしたのはおそらく気のせいではないのだろう。
Aは振り返らずに、宗助の元へ向かった。
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高沢 - ドーナツさん» それと、流行りのウイルスや、風邪などにお気をつけて、どうかご健康に過ごしてください、、応援しております。 (2020年5月1日 22時) (
レス) id: a364a1dba9 (このIDを非表示/違反報告)
高沢 - ドーナツさん» はい...！全然大丈夫でございます！むしろリクエストに応えていただいてありがたい限りです、、！本当にありがとうございます！ はい！ご無理なさらず、ドーナツ様のペースで更新頑張ってください！ (2020年5月1日 22時) (レス) id: a364a1dba9 (このIDを非表示/違反報告)
ドーナツ(プロフ) - 高沢さん» 嬉しいお言葉ばかり本当にありがとうございます！これからも更新頑張るので、読んで頂けると幸いです。 (2020年5月1日 17時) (レス) id: f19df2fce1 (このIDを非表示/違反報告)
ドーナツ(プロフ) - 高沢さん» 初めまして！コメントとリクエストありがとうございます！！リクエストの件、喜んで書かせて頂きたいと思います！しかし、今考えているシナリオ上、一部が完結しないと書けそうにないので、それ以降でも大丈夫でしょうか……？勿論、絶対に書かせて頂きます……！ (2020年5月1日 17時) (レス) id: f19df2fce1 (このIDを非表示/違反報告)
高沢 - はじめまして、いつも作品楽しみにしております。どきどきして凄く面白いです！突然ですがリクエストをしてもよろしいでしょうか、、もし宜しければ天と夢主の2人の目線からの【独占欲】が見てみたいです。これからも応援しています (2020年5月1日 15時) (レス) id: a364a1dba9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドーナツ | 作成日時：2020年4月30日 15時
