スイーツのスケルツォ.1 ページ9
「…どうしてここに？」
都心に位置する商業施設の一角。楽からラビチャで呼び出されたAは指定の店を訪れていた。
「この店、六弥が好きなアニメとコラボしてるらしいんだ」
Aは楽のその言葉を聞いて納得する。確かに店の中はピンクで彩られており、キャラクターのぬいぐるみなどが見受けられる。
「すっごい目立ってるけど大丈夫？」
Aの言う通り、180を超えた男性(それもかなりの美形)2人組は可愛らしい店内の中ではかなり浮いており、チラチラと視線を感じる。
「大丈夫だろ」
楽のその言葉にAはこちらに視線を向ける客を一瞥して、心の中で呟く。絶対嘘だ。
「まあいいや。…どうして六弥ナギはそんな状態になってるの？」
Aはテーブルに突っ伏しているナギに目を向ける。顔を上げない彼の姿に、Aは疑問を抱いた。
「ドリンクを注文したら貰えるコースター、欲しいキャラクターのが来ないんだと」
「へえ。残念だね」
「俺は甘いもん無理だし、こいつはもう限界だとよ」
「そうなんだ。お疲れ様」
「…………」
「…………」
2人の間に沈黙が流れる。
「…じゃあもう帰っていい？明日朝早いんだ」
「ちょっと待て」
予想より幾分か冷たいAの反応に、楽は慌てて踵を返す彼女を引き留める。
「おまえ、甘いもん好きだろ」
「夕飯前に食べるほど飢えてないけどね」
日は傾きかけている。元々食べる量が多くないAは今何かを口にしたら確実に夕食に影響が出るだろう。
「…………」
「…はぁ、わかったからその目やめてくれない？」
手伝えと目で訴えてくる楽にAはため息を吐いて楽の隣の椅子に座った。
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ドーナツ(プロフ) - 高沢さん» ありがとうございます〜！こちらはかなり不定期更新となってしまうと思いますが、本編共々よろしくお願い致します！ (2020年5月30日 6時) (
レス) id: f19df2fce1 (このIDを非表示/違反報告)
高沢 - 番外編…！ありがとうございます！！楽しみにしています！！ (2020年5月29日 23時) (レス) id: a364a1dba9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドーナツ | 作成日時：2020年5月28日 21時
