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「ただいま」
夜7時。予定より早く帰宅できたAはソファに飛び込む。
特別ハードな撮影ではなかったが、炎天下で撮影を行い2時間も飛行機に揺られていたら流石に疲労が溜まる。
日焼け止めとメイクを落とさなければという意思はあるもののもう少しこうしていたいと言う願望が勝ち、ほぼ2日ぶりのいつものソファを堪能する。
まだ天も帰ってきていないようだから、一人きりの空間を楽しんでも悪くないだろう。
天のことを考えていると、自然と視線はブレスレットへと移った。
「…綺麗」
天から誕生日に贈られたブレスレット。
透明な色合いが美しくあれからずっと着けているのだが、華奢なシルエットのおかげか服などに引っかかることもなく、使いやすかった。
「…あれ」
天井の光に透かしてみると、なにか違和感があることに気付く。
ひとつひとつの石の中に、なにか書かれている。
「H、B、D、K、U、J、O…」
そこまで見れば何が書いてあるかなんて容易に想像がつく。
誕生日おめでとう、九条A。
億宮Aではなく、九条Aと書いてあるところに思わず笑ってしまう。
家族と認められているのか、それとも誕生日だから本名にしただけなのか。
定かではないが嬉しかったのは確かだ。
光から下すとその文字は跡形もなく消える。
この技術、というか予算にAはゾッとした。
これ、多分高い。というか絶対。
とにかく、あの淡いピンク色の包み紙に包まれているようなものじゃない事は確かだ。買えば律儀に箱がついてくるタイプのもの。
気を使わせないためか、恋人の如く高いものを贈ったことが恥ずかしいのか。
わざわざ包み直してまでこれを選んだ天にもう一度笑ってしまう。
そんな天の想像をして、撮り溜めてあった天のドラマでも見ようとリモコンに手を伸ばした時、隣の棚に見覚えのない箱が入っているのが目に止まる。
これ、もしかして。
「クララ・ローウェル………」
案の定、それは左手首についているブレスレットのものであろう箱で、そこに書かれている有名なブランドのロゴにAは目を見開く。
高そうだとは思っていたが、ここまでとは。
結婚指輪等に人気のそのブランドは、ブレスレットでもかなり値が張る筈だ。
Aは、天が沖縄への準備に追われていたことを思い出して、急いでここに隠したことを想像する。
Aは、箱のロゴを見なかったフリをして同じ場所にそっと戻した。
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ドーナツ(プロフ) - わあ…！ありがとうございます〜！！お友達さんとは仲良くなれそうです…！笑 嬉しいお言葉ばかり、本当にありがとうございます…！こちらこそありがとうございました！ (2020年6月7日 12時) (
レス) id: f19df2fce1 (このIDを非表示/違反報告)
via - 私の友達がアイナナ大好きなんですよ！しかも、推しが同じだったはず…言葉での表現の仕方が凄く上手くて、簡単に小説の光景が思い浮かびました。凄く面白かったので友達にもオススメしてみようと思います！イベントに参加して頂きありがとうございました！ (2020年6月7日 9時) (レス) id: 124b642d9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドーナツ | 作成日時：2020年4月1日 0時
