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意味の分からないこの状況。
そんな体でまだ歩いてはいけないのに、ズンズンと風をきって進んでいくしげの目は怖かった。
「どこ行くのよ!」
『黙れ』
はぁ?何であたしがキレられてんの。
キレたいのはあたしだよ!
そのうち裏口も抜けて外に出ていく。
待っていたように迎えたのは、しげ専用のロゴが入った特隊のバイク。
当たり前のようにキーを取り出してヘルメットを被る。
「…どっか行く気?」
『お前もヘルメットせぇよ』
冗談じゃないわ。
大怪我して24時間も経ってないような奴を誰がバイクに乗せるか。
そしてそんな奴の後ろに誰が乗るか。
「バカなの?行かない。戻るよ」
背を翻した瞬間
『小瀧のは乗んのに俺のは乗らんのか』
…そういうことじゃないでしょ。
あんたの状態が問題なの。
『安全にするから。乗れって』
後ろからポン、とヘルメットを頭にのっけられて手を引かれる。
さっきの怖い目はなくなっていた。
『俺は死なん。好きでやってることやから、その分知識も技術も持っとる。お前は俺についてきたらええ』
「……マジで、知らないよ」
折れてしまうのは何だかんだ好きだから。
意思弱いなぁ…
『しゅっぱーつ!』
今日二回目の走り。
しかも相手はしげで、シオン先輩をほってきてあたしを掴んだ。
なんだかんだ嬉しかった。
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カジャリア(プロフ) - さなさん» あーりがとん。こういう訳だったのよ笑 (2017年11月4日 20時) (レス) id: 7a9558f5e1 (このIDを非表示/違反報告)
さな - シオンのことはそういうことだったのね!!なるほ〜! 完結おめでとう!! (2017年11月4日 20時) (レス) id: 0059834432 (このIDを非表示/違反報告)
カジャリア(プロフ) - ルルモさん» こちらこそ!ありがとうございました^^* (2017年11月3日 13時) (レス) id: 7a9558f5e1 (このIDを非表示/違反報告)
ルルモ - 面白かったです!!ありがとうございました。 (2017年11月3日 12時) (レス) id: 8263d4388d (このIDを非表示/違反報告)
カジャリア(プロフ) - ゆんゆんさん» 疑問を残させてしまったようですみません。確かに書いていませんでしたね…後でそのことについてアナザーストーリーをかかせていただきます! (2017年11月3日 12時) (レス) id: 7a9558f5e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カジャリア | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kajya1734
作成日時:2017年10月21日 16時