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もう乱闘の声が中まで聞こえている。
ということは、それなりに倉庫に近いところまで来ているのかもしれない。
なんせ人数が多かった。
塵も積もれば山となる的な感じで、弱くても数あれば卑怯なマネだってできる。
普段めったに触ることない扉をコンコンと叩く。
反応は無し。
……寝てるのか、いないのか。
ガチャンと開けた扉の先には、
「……っ」
距離が近すぎる所で笑い合うしげとシオン先輩。
『…あ、!おかえりA!』
それに何も答えることなく扉を閉めた。
行かなきゃよかった。見なきゃよかったという後悔がグルグル頭を回る。
『ちょ…何で!入ってこいや!』
中からしげの声が聞こえるけど、あたしはそれを背に他のメンバーのとこへ乱闘をやっていることを伝えに行こうとしていた。
だって、トップの女が横に居りゃ誰も手出せないし。
あたしは…幼馴染みだから仲が良いだけ。
それ以上にも以下にも見られてない。
ガチャ!
『A!どこ行くねん!』
肩に手を置かれる。
…構わなくていいのに。
しげはどこまでも優しい。
「外に同業者が来てるから気をつけてって言いに来ただけ。ごめんね邪魔して。シオン先輩が居れば大丈夫だね」
『待て、ちょっと…』
「じゃ、流星に伝えに行くから」
手を払って一歩を踏み出す。
その時後ろから聞こえた
『…チッ』
って舌打ち。
それが響いたかと思えば、あたしは腕を掴まれて半ば引きずられて行った。
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カジャリア(プロフ) - さなさん» あーりがとん。こういう訳だったのよ笑 (2017年11月4日 20時) (レス) id: 7a9558f5e1 (このIDを非表示/違反報告)
さな - シオンのことはそういうことだったのね!!なるほ〜! 完結おめでとう!! (2017年11月4日 20時) (レス) id: 0059834432 (このIDを非表示/違反報告)
カジャリア(プロフ) - ルルモさん» こちらこそ!ありがとうございました^^* (2017年11月3日 13時) (レス) id: 7a9558f5e1 (このIDを非表示/違反報告)
ルルモ - 面白かったです!!ありがとうございました。 (2017年11月3日 12時) (レス) id: 8263d4388d (このIDを非表示/違反報告)
カジャリア(プロフ) - ゆんゆんさん» 疑問を残させてしまったようですみません。確かに書いていませんでしたね…後でそのことについてアナザーストーリーをかかせていただきます! (2017年11月3日 12時) (レス) id: 7a9558f5e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カジャリア | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kajya1734
作成日時:2017年10月21日 16時