− twentyone − ページ21
だいぶ長く走っていたと思う。
バイクが止まった先は、だだっ広い公園。
大きい滑り台が一つあるだけで、他にはベンチとかしかない。
「…どこ?ここ」
小「俺がよくしんどい時に行ってた場所っす。3年前とか…までよく来てました」
望の顔が曇った。
あまりいい思い出じゃなさそう。
小「俺元々この辺に住んでて。その頃はBlack tearの支配下のpink tearに入ってました」
中学生からもう暴走族の一員だったなんて、望はどんな子だったんだろ。
今でこそ可愛い弟って感じだけど、そのくらいの年齢から入るってことはよっぽど特別な何かがあったのかな。
自分が悲しんでいたことも忘れ望の過去に聞きいる。
普段あの人たちの過去なんて聞かないし。
小「学校では怖がられて友達はできんかったし、pink tearではガキ扱いで何もさせてもらえんかった。まぁ、実際何も出来んかったんすけど」
「…うん」
みんな、それぞれ抱えてんだね。
小「自分どこにあるんかなって思った時、あの滑り台の上で寝転んで空見たんす。…でっかい空に近づける気がして」
あたしを連れて滑り台に上る。
もちろん一人分しか寝転がるスペースはない。
小「どうぞ、俺は近くにいます」
ニッと笑った望は下りていく。
言われた通り寝転んで空を見上げると、フワフワと流れてく雲が見えた。
そのうち何も考える気がなくなって。
だんだんと視界が狭くなってくる。
目に映った最後の雲は、しげの隣に残した残った苺タルトに見えた。
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カジャリア(プロフ) - さなさん» あーりがとん。こういう訳だったのよ笑 (2017年11月4日 20時) (レス) id: 7a9558f5e1 (このIDを非表示/違反報告)
さな - シオンのことはそういうことだったのね!!なるほ〜! 完結おめでとう!! (2017年11月4日 20時) (レス) id: 0059834432 (このIDを非表示/違反報告)
カジャリア(プロフ) - ルルモさん» こちらこそ!ありがとうございました^^* (2017年11月3日 13時) (レス) id: 7a9558f5e1 (このIDを非表示/違反報告)
ルルモ - 面白かったです!!ありがとうございました。 (2017年11月3日 12時) (レス) id: 8263d4388d (このIDを非表示/違反報告)
カジャリア(プロフ) - ゆんゆんさん» 疑問を残させてしまったようですみません。確かに書いていませんでしたね…後でそのことについてアナザーストーリーをかかせていただきます! (2017年11月3日 12時) (レス) id: 7a9558f5e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カジャリア | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kajya1734
作成日時:2017年10月21日 16時