【utit】僕 の 初 恋 の 人 で あ る 君 が 僕 の こ と を 忘 れ た 理 由【mfmf】

１章 大掃除 ページ2

僕は水上さんの家から自分の家へと帰ってくると、早速水上さんのことを思い出せそうなものを探した。
一番最初に思い付いたのはアルバムだったが、水上さんは前に写真撮られるの好きではないと言っていたため、あるのか曖昧だ。
それじゃあ他になにかあるかと探している。

『･･･部屋片付けとけば良かった･･･』

僕はごちゃごちゃとした自分の部屋を見てため息をついた。
そらるさんに毎回片付けとけと言われ片付けるのだが、３日もすればすぐに歩けるところはなくなってしまう。
これって、ある意味才能？

『にしても見つからない･･･まさかないとか？さすがにそれは･･･』

うーんと考えながらブツブツと言っていると、不意に頭が痛みだした。
痛んだときに、頭の中で声がした。

【真冬】

と誰かが僕のことを呼ぶ声。
幼くて、少しだけ高い女の子の声だった。

【相川真冬ね！私は＿＿＿だよ。よろしくね】

手を差し伸べて笑う女の子の姿が僕の頭の中にフラッシュバックしてきた。
女の子の特徴はモヤがかかったかのようになっていて分からなかったが、きっと小学生くらいだとは思う。
あの女の子が水上さんなのか、それとも他の子なのか、それはまだ分からないが、何かの手がかりになるとは思う。

『･･･いつになったら思い出せるんだろう』

そう部屋で呟いて見たが、誰も答えてはくれなかった。

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