世界一愛する君の側へ

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「雪紫と何を話した」




『……雪紫とは、貴方の記憶のことについて話したわ

後は昔話』




「昔話?」




私は雪紫から話された事を全て話した。




雪紫が昔、私と同じような境遇にいたこと。

愛する人を失ったこと。

禍つ神になってしまったこと。




この世に前世の記憶を持ったまま生まれ変わったのは、失った代償が大きすぎたから。



私は貴方。
貴方は私。
靜は兄さん。
銀時達は私達。



代償が大きいほど、来世で記憶を保持している確率は格段に上がる。


貴方が記憶を取り戻せなかったのは、代償が大きすぎて心が殺られてしまったから。




『…後半は私が雪紫の話を聞いて考えた推論なんだけどね』



「代償……精神の問題か?」



『そういうこと』



誰かを失った悲しみや苦しみが大きすぎると、その失った人を探すために来世では記憶を保持したまま生きることが出来る。




『さっきも言ったけどこれはあくまで私の推論だから、この見立てが全て正しいとは言えないけど、


この考えが答えだと思う』




そこまで言うと、晋助は何も言わずに私の腕を取った。



私は晋助の胸の中に収まった。





「……俺の探してた人間はお前だ

絶対に、そうだ」




有無をも言わせないほど強く抱き締めて来た。







『晋助……やっと、本物の、晋助と会えた…』

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