お見合い当日 ページ2
兄の言った通り、朝早くに叩き起された俺は、あっという間に一度しか着ていないスーツを着せられ、新しいネクタイを結ばれ、髪の毛をキッチリセットされて、気がついたら車に乗っていた。
藍「俺、どこに連れてかれんの？」
母「あれっ、言わんかったっけ？秋山通りの山月亭さんよ。」
藍「そうなの⁉︎」
山月亭は高級料亭として知られている料亭で、春高優勝のお祝いに連れて行ってもらった1度しか、食べに行った事がない。
母「そうよー、だから、美味しい物が食べられるって言ったじゃない。」
藍「まじかー。てか、相手の子、どんな子なん？」
母「とっても美人さんって聞いたわよー」
藍「綺麗系？可愛い系？」
母「それよりも、お相手はお父さんの会社の顧客の方なんだから、失礼のないようにね。」
父「ほら、もうそろそろ着くから降りる準備しておきなさい。」
相手の子の事を聞こうとしたが何となく誤魔化されて、車を降ろされてしまった。
父「車を駐車場に置いてきたら行くから、先にお店に入ってなさい。」
そう言い残すとお店の裏に走り去ってしまった。
大きくて、歴史のありそうな料亭の前に、スーツに着られているような若造が1人。
このままでも埒が明かないので、取り敢えず料亭に入ってみることにした。
ガラガラと横開きの扉を開ける。
？「�盒桐�様でよろしいでしょうか？」
いきなり女将さんらしき人に話しかけられた。
藍「あっ、はい。僕が�盒桐�です。」
？「わたくしは当料亭の女将、春子と申します。�盒桐�様、今日はありがとうございます。」
藍「えっいや、あの、その、僕、お見合いって事しか知らされずにここまで連れてこられちゃって...」
女将「はい、承知しております。どうぞこちらへ。お履物はこちらでお脱ぎ下さい。」
藍「あっ、はい。」
靴を脱ぎ、持ち上げようとすると女将さんに止められた。
女将「お履物はこちらでお預かりさせていただきますので、そのままで結構でございます。」
さすが、高級料亭。
俺の場違い感がハンパねぇ。
前に来た時は3階だったが、今日は1階のようだ。
長い廊下を、女将さんに着いて歩いていく。
ちょっと女将さんから目を離すとすぐに迷子になりそうだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 399人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆりか - ぁぁぁぁ待ってました！次回も楽しみにしてます！ (2022年10月18日 21時) (
レス) @page14 id: 2be42be8c8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりか - 早くみたい！続き楽しみに待ってます！ (2022年10月10日 15時) (レス) @page13 id: 2be42be8c8 (このIDを非表示/違反報告)
阿鶴(プロフ) - RIOさん» ホントですか!?ウブ同士のわちゃわちゃを書けたらいいなーと思っているので嬉しいです！ (2021年12月24日 15時) (レス) id: 5d089f1393 (このIDを非表示/違反報告)
RIO - 待ってました！！！！！()もう、ホンマに面白いです！ちょっと、うぶな感じの夢主ちゃんと�盒兇�んがかわい過ぎて昇天しちゃいそうです笑 (2021年12月23日 22時) (レス) @page13 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
阿鶴(プロフ) - RIOさん» はい！少しずつではありますが、書き進めておりますので、気長にお待ちください！ (2021年12月14日 18時) (レス) id: 5d089f1393 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：阿鶴 | 作成日時：2021年9月24日 16時
