甘露寺蜜璃さん 壱 ページ5
恋柱、甘露寺蜜璃はある男をじっと見つめていた。
(Aさん、今日はいつもと違う羽織なのね
素敵だわ、カッコイイわ)
キュン、と胸をときめかせ、ぽっと頬を桃色に染める。
同期であるその男は、甘露寺がとてもよく食べること、筋肉量のことを知っても笑って馬鹿になどしなかった。
「蜜璃さんはとても美味しそうに食べるんだね、見ていてこっちが幸せになるよ」
「その体にそんなに……!良ければ一緒に鍛錬してくれないだろうか?」
どんな時でも優しく笑って、甘露寺に手を差し伸べた。
「こんにちは、蜜璃さん。」
「あっ、Aさん!こ、こんにちは!」
じっと見つめられているのに気づいたのか、すっと甘露寺の隣に立ちにこやかに挨拶を交わす。
そう言えば、と彼が切り出すと、甘露寺は可愛らしく小首をかしげた。
「この前言った美味しい甘味処、良ければ一緒にどうかな?
新しい甘味も売っているそうなんだ」
「本当に!?ええ、行くわ!
とっても楽しみ!」
その言葉にパアッと顔を綻ばせ、もう甘味を想像しているのか頬が蕩けそうな顔をしている。
そんな甘露寺を見て、男も嬉しそうに笑った。
「ありがとう、Aさん!
あの、今日の羽織…と、とても似合ってるわ、素敵だわ!」
甘露寺は両手で頬を押さえ、照れた様子でそう言った。
顔はもう真っ赤で、今にもぷしゅうっと音が鳴るんじゃないかと心配になる程だった。
「実はこれを着るのは初めてでね。似合っているか不安だったんだ。
だからよかったよ。ありがとう、蜜璃さん」
にこ、と柔らかい笑みを浮かべる彼に、甘露寺蜜璃はまたキュン、と胸をときめかせた。
(Aさん、今日も笑顔が素敵だわ
とても優しくて、強い殿方……。
ああだめ、心臓がうるさいわ!)
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三色 ─みしき─(プロフ) - 煉獄推しさん» 申し訳ありません。只今リクエストは受け付けていません。 作品を読んでくださりありがとうございます (2021年7月4日 10時) (レス) id: d6f8835509 (このIDを非表示/違反報告)
煉獄推し - リクエストオッケーですか?オッケーなら、返信が来たときに送りたいのですが… (2021年7月2日 18時) (レス) id: c685ed7b70 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - みしろさん» いえいえ、拙いだなんてそんな!みしろさんの作品大好きです!いやいや、私こそ様なんて付けなくていいのですよ…!あわわ、ありがとうございます…!変則的なので不安ですがもそもそ活動していきます…! (2019年7月4日 2時) (レス) id: ebec16ed5f (このIDを非表示/違反報告)
みしろ(プロフ) - すいさん» なんと……!!私の拙い文章を読んで下さっていたとは!!有り難き幸せ!!様なんて付けないでください!!むしろ此方が様を付けなければいけないような……(?)すい様のペースで良いのですよ…… (2019年7月4日 2時) (レス) id: 509e58e731 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - みしろさん» みしろ様 ひょえ〜ッッ!ありがとうございます…!実はこっそりみしろ様の作品を見てましてひっくり返りそうになりました…。ありがとうございます、まったりと更新していきますね(´▽`) (2019年7月4日 2時) (レス) id: ebec16ed5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:三色 | 作成日時:2019年6月17日 3時