. 182話 始まり ページ5
｢お前、俺がさっき殺したの見てただろ。けどお前がしたのは動揺だけだった。その証拠に今こうして俺と話してる。
お前は、俺と同類だ｣
あぁ確かにと、やけに冷静に納得した。元から自分の性格や考え方がヒーローのそれとは違うことぐらい理解していたからだと思う。
｢可哀想だなお前。
不自由を不自由だと気付いてない。利用されてんだよ。まるで人形だ。
ずっとこのまま生きていくつもりか?俺はやだね。そんなクソみたいな生き方｣
『……人形』
そう言いながらも、この男は私を同情する目では見なかった。ただ淡々と言葉を紡いでいた。
｢けど、強そうだし肝が据わってる。いつでも堕ちて来いよ。その時は俺がお前を拾ってやる｣
あぁ、この人はきっと自由を持ってる。自分の生き方をしている。ヴィランになったのもきっとそれが理由で、私にはない強さを持ってる。
なれるものなら、私だって＿
『……行かない。
私は、こっちで償わなくちゃいけない』
｢死んだガキにか?
死人は喋ったりしねぇだろ。お前のそれ、結局自己満足じゃん｣
私は言葉を返すことが出来なかった。
本当に何も見えてなかったんだ。両親から与えられる物と言葉を盲信しすぎていた。
｢…さっむ、もう帰るわ。おい黒霧｣
『ｯ…待っ──』
｢…死柄木弔、覚えとけ｣
最後にそれだけ言って彼は闇に消えた。走って追いかけたけれど既にそこには人の気配がなかった。
それから彼の言葉の意味を考えて、考えて。咀嚼して理解して。
半年くらいかかっただろうか、やっと思い立って両親に抗議した。そして、オールマイトと出会ったんだ。
***
死柄木side
『黒霧、先に説明ぐらいしろ』
黒｢すみません、急ぎだったもので｣
今さっき急に黒霧が俺を廃ビルの屋上に飛ばした。寒いしゲームの途中だったため苛立ちが募っていたが、あのガキに毒気を抜かれた。
ふとテレビが点く。画面にNoimageの文字が映り、音声のみが部屋に響く。
｢ありがとう黒霧、助かったよ。
それでどうだい弔、彼女は｣
『…やっぱりあんたの指示かよ
まぁいいや、先生
あのガキが欲しい』
｢…君ならそう言うと思っていたよ。
欲しいものは全て手に入れろ死柄木弔。全ては君のためにあるのだから｣
『…それであいつ、名前は?』
男は画面越しでニタリと笑う。
｢彼女は鬼城…いや、神崎Aだ｣
. 183話 林間合宿1→←. 181話 肩書きさえ無ければ
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レイ(プロフ) - あおさん» コメントありがとうございます!落ちはほんとに迷走してます💦かっちゃん、轟くんはもちろん夢主的には緑谷くんを好きになりそうだと思ったり。荼毘もありかも、とか…もしかしたら複数のルートを作るかもしれないです。。 (5月3日 20時) (
レス) id: 4d64a1450f (このIDを非表示/違反報告)
あお - いつも楽しく読ませてもらってます❗️落ちが誰になるのか楽しみです‼️更新頑張ってください(^^) (5月3日 20時) (レス) @page39 id: e91ba3f295 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - あめみやさん» ありがとうございます!コメント励みになります(T-T) (4月30日 13時) (レス) id: 4d64a1450f (このIDを非表示/違反報告)
あめみや(プロフ) - 更新頑張ってください！！ (4月30日 9時) (レス) @page35 id: a179dcb416 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - HARUさん» 1話だけ更新出来ました、!コメント嬉しいですありがとうございます😆 (4月29日 18時) (レス) id: 4d64a1450f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ | 作成日時：2023年3月8日 18時
