▽ ページ3
はじめside
ミス研の皆で海に来て、ビーチバレー中。
その間もAはずっと上着を着たまんまだった。
バンッ!
「ってぇ…A、お前今顔狙っただろ!」
「どうだか?気の所為なんじゃない?」
Aが打ったボールが俺の顔面に命中。
「一旦ここでやめだやめ!」
「金田一、そんなに痛かったか?」
「A先輩のボール、強烈でしたからね。」
「当たり前だ。」
俺とAが付き合って初めての夏。
それがミス研のメンバーと海って…まぁ、それも悪くないんだけどな。
「海の家!!!」
「先輩、女のコを見るその目やめましょうよ。」
「Aちゃんっていう彼女がいながら。」
「…あれ??Aは??」
「あ、A先輩ならトイレ行ってますよ。」
星野にそう言われ、すぐに戻るだろうと勝手に思っていた。
・
「にしても遅せぇな、A。」
「トイレに行って10分ですもんね。」
「また迷ったんじゃない?」
「Aなら有り得そうだな。」
皆で海の家の入り口付近で待ってたけど全然戻って来ねぇ。
「ちょっと俺見て来るわ。」
「あ、わかりました。」
女子トイレの方に行く途中、
「きゃ、離してください!」
「A?」
人の死角に入る場所で男に捕まっているA。
「君、一人なんでしょ?だったら俺に見せてよ。」
「いやっ…!!」
「おい!何やってんだよ!」
「あっ?誰だお前。」
「俺の女に手ぇ出してんじゃねぇよ。」
「は、はじめちゃ…。」
Aは男に上着を無理矢理脱がされて涙目になっていた。
「なんだ、君の女?
もう少しで遊べそうだったのにな。」
「…待てよ。」
「あっ?」
バンッ!
「は、はじめちゃん!」
「ってぇ!てめぇ何すんだ!」
「Aの怖さに比べたらこんなのなんでもねぇよな?!」
「な、なんだよ…わ、悪かったな…!!」
一発男を殴って、俺は拳を握りしめた。
66人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:反町ゆうり | 作成日時:2022年3月31日 21時