双子の妹。1.【金田一少年の事件簿NEO】 (ページ8)

今日:10 hit、昨日:7 hit、合計:79,242 hit

▽ ページ8

Aside

はじめちゃんが隣に来てくれて、少しは安心した。
しばらくして剣持さん達も到着。

「A、大丈夫？」

「う、うん…多分、大丈夫。」

はじめちゃんが気にかけてくれたけど、まだ震えは収まってない。
自分の手を強く握りしめたたけど、はじめちゃんの手が自分の手に重なった。

「…はじめちゃん、、？」

「怖かったら素直に言えよな、バレバレなんだよ。」

「ありがとっ。」

そう言って手を繋いでくれて、頭を撫でられた私。
好きだなぁ…そういうとこ。

「ご苦労様です。
剣持のおっさん、なんか分かったこと…。」

「被害者の死亡推定時刻だが昨夜の9時から10時の間だ。
死因は頭部殴打による頭蓋骨陥没。」

はじめちゃんがずっと手を握ってくれてるから、
私も必然的に剣持さんの情報を聞くことになっている。

「剣持警部！何高校生に捜査情報、教えてんすか。
彼と彼女はいいんだよ。」

「え？」

「はじめ、A。こいつ先月うちの部署に配属になった、畠山だ。」

「「どうも。」」

「おう。ってなんなんすか、このコたち。」

「彼らはな、金田一一と金田一A。
双子の兄妹なんだが、かの名探偵金田一耕助の孫に当たるんだ。」

まぁ…私はほぼほぼ推理はしない方なんだけどね。

はじめちゃんがそんなにないんだけどいきずまった時とか、
すこーし私が分かってたらヒントを与えるとかそういうことだけ。

「財布の金はそのままだった。
まぁこれだけ大掛かりな殺し方だから彼に相当、
強い恨みを持った人間の犯行には間違いないな。
それとなこれは両親の証言なんだが、彼が家を出る時に、
"映画研究部のことで、急用ができた"と言ってたそうだ。」

「誰かに呼び出されたってこと？」

「映研部員の誰かにね。」

「あっ、はじめちゃん…。」

「ん？どうした？」

「もう、大丈夫。落ち着いたから。
このままだと動きずらいでしょ？ありがと。」

「あぁ…俺は別に…また怖かったら言えよ。」

「うん。」

笑顔を向けたらはじめちゃんも笑顔で返してくれた。
捜査は私は参加しないけど、話だけ一応聞いておこう。

何か手がかりになるかもしれないし。