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Aside
昼休み中、私は中庭に居た。
はじめちゃんが持っていた写真を燃やしてやる！
「どうせ私は残念な女ですよ。はじめちゃんのバカ!!」
「マズイな…。」
「マズイっすね。」
「どうするのよ。」
そんなことを話してるなんて知らず、私はライターで写真を燃やし続ける。
「ねぇ、君名前は？君の瞳の奥に悲しみの星が瞬いている。
キレイだ。」
確かにこの人って…一個上の、蔵沢先輩だっけ？
私は自分の周りを一周して確認をした。
「ちょっとこっち向いてみて？」
「君に決めた。」
「え？」
「僕の映画のヒロインになってよ。」
「は？」
訳が分からず蔵沢先輩の話を聞く。
「おい、蔵沢！なんで黒河を主役から降ろすんだよ！
俺は彼女のイメージでこのシナリオを書いたんだぞ！」
「黒河は役のイメージに合わない。主役は、彼女で行く。」
「だったら俺は降りる。」
「勝手にしろ。」
しかも勝手に目の前で喧嘩始めちゃったし…私、
あんまり人と関わりたくないから嫌なんだけどなぁ。
「私なんか主役には…。」
「そうですよ！金田一Aに芝居なんて無理無理！」
「なんだ？君は。」
「こいつの双子の兄の金田一一と申します。」
蔵沢先輩がはじめちゃんと私を交互に見始めた。
やっぱ、双子って思われてないよね…。
「ど素人のAがね、主役なんて皆様に迷惑が掛かるかと。」
「先輩、その調子。」
「ちょっと、はじめちゃん…。」
「心配ないよ、僕の演出で君の魅力を引き出してあげるから。」
「こいつに魅力なんて、な〜いな〜い！だって、
あんまり微妙なBですよ？あ、やっぱりAかも？ってところですよ？」
「A？B？」
「おっ…ぱい。」
はじめちゃんの事をこっちに向かせて、
私は思いっきりはじめちゃんの顔にビンタした。
「いってぇ〜！」
「ふん、自業自得よ！はじめちゃんなんか最低。
蔵沢先輩、私やります。主役、やらせてください！」
「C？」
「くどい！」
「いってぇ〜！」
「じゃあ早速、入部届けを。」
「はい。はじめちゃん、ほんとバカ。」
はじめちゃんにそう言い、私は蔵沢先輩の後に着いて行く。
もう知らないんだから！
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作者名：反町ゆうり
| 作成日時：2022年2月27日 8時
