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Aside
部室の前でポアロを見ると、未だに吠えている状態だ。
「おい、うちのポアロに何をした？」
「いや、何も…頭なでようとしちゃったら吠えちゃって。」
「あぁ〜お前、ラベンダーの香りがするもの持ってないか？」
「この雑巾ですね。さっき床の芳香剤拭いたんで。」
「だからだよ、ポアロはラベンダーの匂いが嫌いでよく吠えるんだ。
もうタオルしっ！嫌だったね、嫌だったね。」
「じゃああの時、ポアロが吠えてたのは…あ！
…そゆことね。」
私とはじめちゃんはろうそくが並んでいる廊下に出て、
その周辺の床の匂いを嗅ぐ。
「いきなりどうしたんすか？先輩。」
「なるほどね…だから映写機のリールが空回りしてたのね。」
「A、どういうことだ？」
「「分かったよ/ぜ…二重密室の謎が。」」
「そのトリックを使えば部屋に閉じ込められてても犯行は可能だよ。」
「いや、待てよ。そもそもあの時、
部室にいた全員睡眠薬で眠らされてたんだぞ。」
そうなんだよね…ミス研に戻って、紙コップを人数分と、
余っていたようで用意する。
「問題は、犯人がどうやって自分だけ睡眠薬を飲まずにいられたか…ですよね？」
「事件の後、紙コップ全てから睡眠薬は、検出されてんのに？」
「それは簡単。一つだけ睡眠薬の入ってない紙コップを作っておいて、
皆が眠ってる隙に蔵沢先輩を殺害してその後に、
自分の紙コップに睡眠薬を入れて飲んでしまえば証拠は残らない。」
「ん？あぁ〜…。」
真壁先輩、今の反応はわかったのかな？わかってないのかな？笑
まぁ、いっか←
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作者名：反町ゆうり
| 作成日時：2022年2月27日 8時
