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Aside




連続殺人なら尚更で、これ以上犠牲を増やすにはいかないの。
だから私が捕まえないと、犯人を。




「さすが名探偵の孫たち…と言いたいところだけど。
確かにスタントマンは使ってた。だけどそれは別に、珍しいことじゃない。」




「俺たちが妙に思ってるのはそんなことじゃないよ。
なんで五人目の参加者がいたことを隠してるからだ。」




「おかしくない?アクションのキーパーソンともいえるスタントマンをスタッフロールにも載せず、存在そのものをなかったことにするなんて。」




「あんたは蔵沢明の孫として業界中に注目されてる。何か、
スキャンダルになるようなことがあれば隠したいことがあっても不思議じゃないよな。」




「変な言い掛かりはよせよ。」




「そうよ、何か証拠はあるの?」




「あるよ、目撃証言が出てる。なっ?おっさん。」




はじめちゃんと私は敢えて鎌をかける。




「このシーンの撮影場所で先輩達がぐったりした男を車で運んだって。」




「フッ、ハハハハ!ハハハハ!名探偵の孫達が聞いて呆れるな。
あの時、僕達は車なんて使ってない!」




「おい、門脇!」




引っかかった。




「おいはじめ、A。そんな目撃証言なんか出てないぞ。」




「あれ?そうだった?」




「おい…騙したな。」




私がふざけてそう言うと、蔵沢先輩が焦った顔をしていた。
はじめちゃんは私の前に少し出た。




「騙してたのはあんたのほうだろ。
これ以上、Aを巻き込むわけにはいかねぇんだ。」




はじめちゃん…私なら、平気なのに。




「もう無理だよ、蔵沢!これ以上、隠しきれないよ正直に話そう!」




「お前は黙ってろ。」




「なんだよその目。お前がやったのか?
泉谷と真田を口封じのために!」




門脇先輩が急に倒れた…あれ、なんかおかしい。
急に眠気って、こんなに来るもんだっけ。

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作者名:反町ゆうり | 作成日時:2022年2月27日 8時

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