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保護者 小平太sied ページ12

「おぉ、寝てる寝てる」


一通りの鍛錬を終えて、部屋へと戻れば長次に「静かに」と怒られた。

いつもの何倍も気を遣って部屋へと入り、無防備に眠り続けるAを見てから、そっと髪を撫でる


「小平太」

「んー?」

「お前は、わかりやすいな」

「なにが?」

「好きなら、早く伝えればいい。お前らしくもない」


長次の言葉を理解してないわけじゃない

だけど、なんと答えればいいかわからない


「きっと、お前ならAも頷いてくれる」

「伝えるつもりはない。私はAに酷い事をしてしまったから…そんな資格もない」

「……Aは怒ってない」

「たとえAが許しても私は自分を許せない

だから、卒業するまで見守ると決めた」

「小平太、私は…」
「お、来たか」


長次の言葉を切り、立ち上がる


入っていいぞ。と襖を開け促せば、外の気配が躊躇いがちに中へと入ってくる


「!」

「迎えにきたんだろ?
今ぐっすり寝てるから起こさないようにな」

「はい。」



眠るAをおんぶして、もう一度会釈してから
二人は去って行った



「知っていたのか?来る事を」

「まぁな」


恐らくこの学園であいつが一番Aを気にしてる

だからここの場所を必ず見つけ出すと踏んでいた



「いいのか?行かせて」

「よくない理由はないだろ?自分の部屋に帰るだけなんだから」

「予算案は、」

「細かい事は気にするな!」


「…(後でAが泣くんじゃないか?)」



そう思いつつ、長次はしばらく二人が去った出入り口を眺め続けたのだった。

温もり→←特別な後輩 小平太sied R-15表現あり



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伊綱(プロフ) - 黒糖さまでーすさん» コメントに気づかずすみませんでした(汗)待っていてくれてありがとうございます (5月28日 22時) (レス) id: 4fcd5fb6be (このIDを非表示/違反報告)
黒糖さまでーす - 同じく待ってました (2023年3月4日 17時) (レス) @page14 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
ナツフユ(プロフ) - 待ってました (2022年12月4日 21時) (レス) id: 0f4d4373eb (このIDを非表示/違反報告)
伊綱(プロフ) - ナツフユさん» 最新話更新いたしました。お待たせしてすみませんでした(汗 (2022年12月4日 19時) (レス) id: 4fcd5fb6be (このIDを非表示/違反報告)
ナツフユ(プロフ) - 最新話来て欲しい (2022年12月4日 12時) (レス) @page4 id: 0f4d4373eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伊綱 | 作成日時:2021年4月11日 23時

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