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*** ページ10

言い切ったところで炭治郎は泣き崩れてしまう。伊之助も震えている。煉獄はそんな炭治郎を見て悲しそうに微笑んだ。

煉獄「もうそんなに叫ぶんじゃない。腹の傷が開く。君も軽傷じゃないんだ。"竈門少年が死んでしまったら俺の負けになってしまうぞ。"こっちにおいで。最後に少し話をしよう。思い出したことがあるんだ。昔の夢を見た時に」

太陽が完全に昇って当たりを照らす。

煉獄「俺の生家、煉獄家に行ってみるといい。歴代の"炎柱"が残した手記があるはずだ。父はそれをよく読んでいたが……俺は読まなかったから内容がわからない。君の言っていた"ヒノカミ神楽"について何か……記されているかもしれない」

日光が当たって猗窩座の残した腕が灰になっていく。炭治郎が耐えきれなくて涙を流す。

炭治郎「煉、煉獄さん。もういいですから呼吸で止血してください……。傷を塞ぐ方法はないですか?」

煉獄「ない。俺はもうすぐ死ぬ。喋れるうちに喋ってしまうから聞いてくれ。弟の千寿郎には自分の心のまま正しいと思う道を進むように伝えて欲しい。父には体を大切にして欲しい。

それから竈門少年。俺は君の妹を信じる。鬼殺隊の一員として認める。汽車の中であの少女が鬼と戦い人を守る者は誰がなんと言おうと鬼殺隊の一員だ。胸を張って生きろ。己の弱さや不甲斐なさにどれだけ打ちのめされようと心を燃やせ。歯を喰いしばって前を向け。君が足を止めて蹲っても時間の流れは止まってはくれない。共に寄り添って悲しんではくれない。

俺がここで死ぬことは気にするな。柱ならば後輩の盾となるのは当然だを柱ならば誰であっても同じことをする。若い芽は摘ませない。竈門少年。猪頭少年。黄色い少年。もっともっと成長しろ。そして今度は君たちが鬼殺隊を支える柱になるのだ。俺は信じている君たちを信じている。兄上によろしく言っておいて欲しい」

?「その言葉を伝える必要は無いよ」

煉獄の前に黒い影が現れるが煉獄には見えていない。見えているのは亡き母の姿。

煉獄(母上。俺はちゃんとやれただろうか。やるべきことを果たすべきことを全うできましたか?)

煉獄の目の先にいる瑠火は笑った。

瑠火「立派にできましたよ」

その言葉に煉獄は笑うが母が真剣な顔つきになった。煉獄は訳が分からず困惑する。

瑠火「ですが、まだ此方には来て行けません。あの御方はたった一人失うだけで壊れてしまう。だから戻りなさい。家族をよろしく頼みますね、杏寿郎」

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n(プロフ) - 続きをお願いします… (2020年4月17日 22時) (レス) id: 81dc700049 (このIDを非表示/違反報告)
神夜の羽織(プロフ) - ……頑張ってみます。 (2020年4月5日 23時) (レス) id: d57f708b28 (このIDを非表示/違反報告)
シバ - 続きを..........ください (2020年4月4日 14時) (レス) id: 344258cf85 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神夜の羽織 | 作成日時:2020年1月25日 17時

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