第十話 再開 ページ35
縁は薙刀を隠すと急いで珠世と愈史郎の屋敷に走る。やって来た時には家はボロボロで見えるようになっていた。庭には鬼の物とみられる着物が落ちていた。傍には鞠が転がっている。
縁(倒したのか……。今は日が昇っているなら地下にいるのか?)
縁が地下に行くと炭治郎と禰豆子が珠世に礼を言うところだった。中にいた炭治郎が縁の匂いを嗅ぎとった。
炭治郎「っ!この匂い!兄ちゃん!」
禰豆子「むぅ!?」
縁「うわぁ!?」
縁が中に入ると同時に縁に抱きついた炭治郎と禰豆子。急すぎて体制がとれていなかったのか縁はふたり共々後ろに倒れ込む。抱きついた2人は顔を上げて縁を見つめる。
炭治郎「どうしてここに?」
縁「4人が無事かどうか見に来たんだ。此処に鬼が来ただろう。それで心配でね」
心配だったのは事実だから嘘の匂いはするばずがない。縁は2人の頭を撫でながら珠世と愈史郎の方を見る。
縁「久しぶりだね、珠里ちゃん。愈史郎君
珠世「えぇ、お久しぶりです縁様。ご謙遜で何よりです。それと私の名は珠世です。……愈史郎、挨拶をしなさい」
愈史郎(え?縁様が此処に居る?これは夢か?夢なのか?)「……はっ!すみません珠世様。お、お久しぶりです縁様。お会いできて光栄です」
珠世は鬼舞辻無惨に捕まりそうな所を縁に助けてもらった。その時から兄のように慕っている。愈史郎は鬼になったばかりの頃一人の時に異能の鬼に襲われ食べられそうになった時に助けて貰ったことがある。このようにして2人とも縁のことを慕っている。
縁「久しぶりだね。でも、此処には長居は出来ないのだろう。会えて嬉しいけどもう行かなくては。何時鬼舞辻無惨が来るか分からないからね」
珠世「えぇ、そうですね。では、また」
愈史郎「あ!ご武運を……炭治郎、お前の妹は美人だよ」
炭治郎はその言葉にとても素晴らしい笑みを見せた。「どうしてそんなことを言うんだい?」と聞いた縁に愈史郎は焦って「なんでもないです!」と応える。そのまま縁は炭治郎と禰豆子を連れて次の任務へと行く。
大正コソコソ噂話
珠世「縁様は昔から人柄が良くて周りから慕われていました。そのため恋文を沢山……。なので見る前に私と愈史郎で燃やしていました」
愈史郎「縁様には近づけさせない!」
縁(過保護だなぁ)
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作者名:神夜の羽織 | 作成日時:2020年8月9日 9時