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男「選別で斬られるのと鬼は共喰いするからそれで……」
手鬼「でも俺はずっと生き残ってる。藤の花の牢獄で。五十人は喰ったなぁガキ共を」
炭治郎は鱗滝が髪を切ってもらっている時に言っていたことを思い出した。
鱗滝「覚えておけ。基本的に鬼の強さは人を喰った数だ」
炭治郎「たくさん喰べたら強くなるんですか」
鱗滝「そうだ。力は増し肉体を変化させ妖しき術を使う者も出てくる。お前ももっと鼻が利くようになれば鬼が何人喰ったかわかるだろう」
手鬼「十二……十三でお前で十四だ」
炭治郎「!?何の話だ」
手鬼「俺が喰った鱗滝の弟子の数だよ。アイツの弟子はみんな殺してやるって決めてるんだ。そうだなァ特に印象に残っているのは二人だな。あの二人。珍しい毛色のガキだったな。一番強かった。宍色の髪をしてた。口に傷がある。もう一人は花柄の着物で女のガキだった。小さいし力も無かったがすばしっこかった」
炭治郎(この鬼に殺されていた?でも俺は二人と)
手鬼「目印なんだよ。その狐の面がな。鱗滝が彫った面の木目を俺は覚えている。"厄除の面"とか言ったか?それをつけてるせいでみんな喰われた。みんな俺の腹の中だ。鱗滝が殺したようなもんだ。フフッフフフフッ。これを言った時女のガキは泣いて怒ってたなァフフフフッ。その後すぐに動きがガタガタになったらかなフフフフフフフッ手足を引き千切ってそれから」
炭治郎は怒りに任せて動き出した。だが、その動きは雑で簡単に手鬼に殴られてしまう。
錆兎「落ち着け炭治郎。呼吸が乱れてる。もういいんだ俺たちのことは!」
炭治郎が木に打ち付けて気絶してしまうが茂の「兄ちゃん!」と呼ぶ声が聞こえて目覚める。土から変な匂いがして炭治郎は上に飛び上がる。迫ってきた手に頭突きをして頸を斬る体制をとる。
真菰「やっぱり炭治郎も負けるのかな?アイツの頸硬いんだよね……」
錆兎「負けるかもしれないし勝つかもしれない。ただそこには一つの事実があるのみ。炭治郎は誰よりも固く大きな岩を斬った男だということ」
匂いを嗅いで隙の糸を探る。見つけた瞬間に思いっきり斬る。
*壱ノ型 水面斬り!*
手鬼「(あの時アイツも同じ音を立てた。風が逆巻くような音だ)鱗滝!」
手鬼の頸は斬られ地面に転がり目に炭治郎が映る。手鬼にとってそれは屈辱だが炭治郎の顔を見ると思考が止まった。炭治郎は泣きそうな顔をしていた。手鬼は思わず手を出した。炭治郎は悲しい匂いを感じると手を両手で握った。
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作者名:神夜の羽織 | 作成日時:2020年8月9日 9時