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私は、聞こえた小さな悲鳴の元に、慎重に歩いていく。
体育館の奥、ステージの脇にある用具室の前に立つ。
外から響く雷雨に、その中の人は小さい悲鳴を漏らし続ける。
「…」
私はその用具室のドアを、静かに開けた。
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「……ジミン」
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そこには、床にうずくまって両耳を塞ぐ彼がいた。
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「…探してたんですよ」
JM「……」
「…何か、あったんですか」
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声をかけても、反応を示すどころか、彼は震え続けていた。
私はゆっくり近づいて、その震える背に触れようとした。
その時、
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JM「…っ！」
「！」
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バッと私を手を払った彼。
その顔は、怯え切った子猫のようだった。
私を見るその目は、私ではない何かを見ている。
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「…ジミン、私です」
JM「…っ…」
「Aです…分かりますか」
JM「…は…ぁ…」
「落ち着いて…大丈夫だから」
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怯える彼に、静かに手を差し出す。
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「…ジミン、」
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その時、また雷鳴が響いた。
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JM「…っ！」
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すぐに両耳を塞いだ彼。再び震え出す体。
その様子に、あの日の雨雲を見つめていた彼を思い出す。
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HS『……トラウマ、か』
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ホソクさんが言っていたそれが、少し分かった気がする。
私ではない何か。
そのナニカが、彼にとっての「トラウマ」なのかもしれない。
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「……大丈夫。私はあなたに何もしないから」
JM「……」
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ゆっくり近づく。怯えて退いていく彼に、両手を伸ばした。
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JM「…っ」
「大丈夫」
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ビクッと肩を震わせた彼を、出来るだけ優しく抱きしめた。
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「あなたが怖いと思うもの…全部消してあげるから」
JM「！…、…」
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Machiya(プロフ) - ルイスさん» 読んでいただきありがとうございます…！！｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡完結まで気長にお待ちください！！ (2021年10月3日 22時) (
レス) @page50 id: ef956d5f5d (このIDを非表示/違反報告)
ルイス - こんにちは！3章もハラハラドキドキしています(ﾟДﾟ;)8人の行く末がどうなるのか、楽しみにして読んでいます。更新頑張ってください。応援してます！ (2021年9月26日 17時) (レス) @page34 id: c62179e20e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Machiya
| 作成日時：2021年9月19日 22時
