俺と彼奴とシンデレラ２ (ページ45)

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翌々日、仕事の合間をぬって、俺は君へのプレゼントを買うため某お店に来た。

それに関連する知識が全くと言っていい程ない俺は、昨晩ジンに連絡をして、都内では圧倒的に品揃えが豊富だというこのお店を教えてもらった。

店内に足を踏み入れて数秒後、ポケットで震えた携帯を取り出すと、君からのラインの通知。

"もうすっかり元気になったよ！色々お世話になりました。"

頭の中で元気な君の声で再生されるその文字たちに、

"良かった。でも病み上がりやからあんまり無理したらアカンで。"

俺はすぐにそう返信した。

その直後、

「いらっしゃいませ。」

店員さんがそう声を掛けた方に何気なく視線をやると、

「うえ゛っ？！」

目に入った見覚えのありすぎる二人組の男に、俺は驚いて変な声を出してしまった。

「あっ！！！」

「お～廉じゃん！さっそく来たんだ？」

そう、そこにおったのはサングラス姿の紫耀とキャップを目深に被ったジンで、

「え？待って…なんでおるん…？」

そう尋ねた瞬間、俺の脳裏にある嫌な予感がよぎった。

「いや紫耀がギター買いたいから付き合ってって言うからさ。」

あぁ…どうか…

どうかこの嫌な予感があたりませんように。

たまたま、たまたま紫耀がギターに興味を持っただけ。

どうかそうでありますように。

「いやでもビックリした。
昨日廉がギター買うから良い店教えてって連絡してきたと思ったら、今日は紫耀がギター買いたいって言い出すからさ。

何？二人してギター練習すんの？」

楽しそうに話すジンの言葉に、みるみるうちに顔をしかめていく紫耀。

あぁ…絶対…絶対此奴も感じてる。

俺と同じ、嫌な予感を。

「俺は…あれや…

自分のじゃなくて…Aに…プレゼントしようと思って…」

紫耀は違っててくれ、祈るような思いでそう言うと、

「お前また俺の真似するつもりかよっ？！」

紫耀は店内のお客さんが一斉にこっちを向く程大きな声でそう言った。