27-7 ページ15
.
「あー笑った!」
「全く、笑いすぎだ!」
「悪かったって!あ、そういえばさ」
「ん?」
「尊奈門はなんでここにいるんだ?」
「え、言ってなかったか?」
「味方だとは言っていたが何故味方になったのかは聞いてないな。大方利害が一致したとかかなとは思っているんだけど」
「流石だな。その予想は合っている」
「お、今度こそ褒められた!」
やったと無邪気に笑うA。尊奈門は本当にこいつが闇夜の丹頂なのかと疑い始めた。
(本当にこいつは凄腕の忍者なのか?あーでもさっき軽々苦無避けてたし……でもそれくらい凄腕じゃなくてもできるか?)
「おーい聞いてる?」
「はっ!すまん、何だ?」
「だから、利害が一致したのはわかったけどその利害って何?って言ったの」
「あ、ああ。実は私もここで人探しをしているんだ」
「え、マジで?この夜の森に行方不明者が2人もいるのか……やべぇな」
「まああの人が突然いなくなるのは結構良くあることなんだがな……」
「尊奈門、アンタ苦労してるんだね」
尊奈門はお疲れ様と肩をポンポンと叩かれて思わず涙が出そうになった。そして、こうやって自分を労ってくれる人が忍軍にいたら良いのに!!と内心叫んだ。
「ちなみに誰が行方不明なんだ?」
「あー組頭だ」
「は、組頭?」
「そういえばタソガレドキの事を知っているんだっけっか?じゃあ組頭が誰かも知っているか?」
「うん、でももしかしたら私が思い浮かべている人物と尊奈門が言う組頭は別人かもしれないから名前教えてくれないか?」
「?別に構わないが……」
Aの顔から笑顔が消えたなと思いつつ、尊奈門は話を続けた。
「組頭の名前は雑渡昆奈門だ!」
そして自身が尊敬する組頭に興味を持ってもらえたと思った尊奈門は、組頭について云々かんぬんと話した。
尊奈門は忍軍の中でも1、2を争う組頭強火担。そして同担歓迎。
加えて、これを聞いて雑渡のお気に入りらしいAが少しでもタソガレドキに来たいと思ってもらえればいいなという思いを込めていたので余計に熱が入っていた。
だからどんどん顔に影が差すAに気づかなかった。
「この前だってな、組頭は『だぁあああああああああもうやめろ!!!!!』うわっ!?いきなりどうした!?」
遂に耐えきれなくなったAが叫んだ。おかげで洞窟内の視線が一気に突き刺さる。
「これ以上アイツの話をするな。ぶっ飛ばすぞ」
ドスのきいた声に尊奈門はフリーズした。
160人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「忍たま」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レオン(プロフ) - 零さん» コメントありがとうございます。続きを更新しました!続編にてご覧ください。 (2022年8月3日 15時) (レス) id: bc25bf8dca (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 続きが速く見たいです (2022年7月30日 14時) (レス) @page47 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
レオン(プロフ) - 小桜さん» コメントありがとうございます!更新を喜んでいただけて嬉しいです!これからも頑張ります!!またご指摘もありがとうございます。訂正いたしました! (2022年7月5日 21時) (レス) id: fc3a292471 (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - 更新嬉しいですー! 29-6の夢主さんの説明のところ「高いく」は「高く」ではないでしょうか? 一応お伝えしときます。これからも無理のない範囲で頑張って下さい! (2022年7月5日 16時) (レス) @page34 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
レオン(プロフ) - マイさん» コメント、そして応援ありがとうございます!面白い、好みと言っていただけてとても嬉しいです!!これからも頑張りますのでお楽しみいただければ幸いです! (2022年7月3日 10時) (レス) id: fc3a292471 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ