元カレとペット？【紫・黒】 (ページ10)

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元カレの声ページ10

「ごめん、蓮。
帰る準備しなきゃ」

そう言うと蓮は私から離れた。

目「だね。
俺じゃあ、出口で待ってるから。」

そう言うと蓮はメイク室の外へ出た。

目「あれ？ふっかさん？」

目の前にはきょとんとした顔の目黒。

目「彼女さんは？
待ってたんじゃなかったんですか？」

「、目黒。
お前いつから「Aちゃんのことですか？」

そう言うと目の前の目黒は
怪しく笑った。

目「Aちゃんに直接聞けば
良くないですか？
俺との関係。」

「、、、お前何企んでんだよ」

目「何も企んでなんかないですよ！
ただ、純粋に気になっただけです。
ふっかさんが愛した女のことが」

「Aに、手出すなよ」

そう言って目黒の手首を掴んだ手に
ぐっと力が入る

目「ふっかさん、それ言える
立場じゃないでしょ？今。」

そう言うと目黒は俺の手を
そっと離した。

目「Aちゃんは
俺が守るんで。
ふっかさんは守るべき人を
守ってください？」

そう言うと目黒は俺の横に来る。

目「Aちゃんに未練タラタラですか？」

耳元でそう言った目黒は
じゃ、お疲れ様で～すと言うと
出口へ向かって歩いていった。

「うわっ！！」

扉を出れば辰哉が立っていた

「びっくりした、、」

深「今日、話出来なかったからさ」

「あぁ、、うん」

深「もう、帰る？」

「うん、そだね。」

深「ちょっとだけ、時間ある？」

歩きながら話さない？
そう言うと辰哉は私の隣に並んで歩き始めた。

深「俺ら2年振りだっけ？
こうして会うの」

「そうだね、そんなに経ったかな？」

深「LINE、既読ついたから安心した」

「うん。まさかブロックなんかしないよ。
一応仕事仲間だし。」

深「、、仕事仲間だもんな、俺ら」

それから特に辰哉は何を話すでもなく
ただただ時計の針の音と
周りのスタジオの人の声が
わたしたちを包む。

深「あのさ。」

「ん？」

深「今度、2人で会わない？」

「、、へ？」

突然のことに頭にはてなマークが浮かぶ

深「ほら、この2年間あったこととか
その、昔話とか。したくない？」

そう言って優しく笑う辰哉は
あの頃から何も変わらない。

変わったのは、私かもしれない。

「うん。いいよ。」

深「まじ？よっしゃ」

目の前で小さくガッツポーズする辰哉。

深「そしたらまた時間とか日にちとか
LINE入れるから、返事待ってる」

「うん。分かった」

気をつけて帰れよ。
そう言うと辰哉は私の頭を撫でて
自分の楽屋へと走っていった。