3日目午後 ページ37
そ〜っと扉を開ければ
少し悲しそうな顔をした阿部ちゃんが
お疲れ、と笑った。
深「お疲れ。
もちは？まだ？」
阿「すぐに目を開けそうなくらい
綺麗な顔なんだけどね。」
そう言うと阿部ちゃんはそっと
もちから手を離した。
阿「じゃあ、俺いくね。」
また来るね。なんてもちの
耳元で囁いて阿部ちゃんは病室を後にした。
深「お〜い。
お前の大好きな深澤さんが
来てやったんだぞ〜？？」
阿部ちゃんが座っていた椅子に座り
人差し指で頬をつんつんとつついてみるけど
その頬は少し痩せていて
もちのものじゃないようだった。
深「お前なぁ。
そんな寝てばっかで仕事サボろうなんて
そんなこと許されねぇからな？」
マネージャーから聞いた
本当なら今日もちがこなす予定だった
スケジュールをスラスラ言っていく。
【ふっか、うるさい！】
そうもちの声が聞こえたような気がして
思わず言葉が詰まった。
でも、相変わらず目の前のもちは
目を固く閉ざしたままで。
深「空耳聞こえるくらいには
俺も凹んでるってことね。」
そう自分で言っといて少し笑えた。
深「俺はもちに何度も助けられてんのに。
なんでいつも俺はもちを助けてあげれないんだろ」
【ふっか？】
気がつけば隣にもちが座っていた。
【聞いたよ。滝沢くんから。】
【、、じゃあほっといてくれない？】
決まっていた主要な役を降ろされて。
自暴自棄になっていた。
その場を立ち上がればもちは
俺の手首を力強く掴んだ。
【、、ほっとけるわけないじゃん。】
【、、なに？じゃあお前がその役復活でも
させてくれんの？なんも出来ないのに
俺に構うなよ】
、、今思えば本当に最低なことを言った。
でも、もちは手を離さなかった。
【お前まじでなんなの？】
掴まれた腕を引っ張ってキスできる
直前まで顔を近づけても、
もちは表情を変えなかった。
【、、まじでむかつく。】
そう言って半ば強引にキスをすれば
なぜかもちは俺を受け入れた。
【、、なんでキスさせたんだよ】
【ふっかがそれで頑張ってくれるなら
別にいいやって思った】
私の唇で元気出るならいつでも貸したげる。
そう言ってもちは小さな背を懸命に背伸びして
俺に触れるだけのキスをした。
深「なぁ、俺さずっと我慢してんの。
これ以上お前のこと好きにならないように。
早く目覚めて、、そしたら俺。
ちゃんとお前に好きだって伝えるからさ」
そう言ってもちの隣に頭を預ければ
自然と涙が流れた。
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あやぴ(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます！これからも面白い作品が書けるように頑張りますね！ (2021年9月9日 5時) (
レス) id: 75675802ab (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - SnowMan大好きです亮平君と翔太君と涼太君寄りのオール担当です最高です更新大変だと思います頑張ってください応援してますコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年9月8日 12時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやぴ
| 作成日時：2021年9月7日 1時
