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ほんとうは泣いているんだ【下】 ページ9
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「もう無視してもよくね？ りっこが他クラス行ったせいでストレス溜まってんだよな」
木本くんが大人しさと凶暴さのマーブル色の声で笑いながら言った。興奮と人見下しさが低い唸りのようなざわめきとなって教室を駆け抜ける。
腸がえぐれるようなもの苦しさを感じる。私にはお腹が痛いのが生理痛からなのかもう分からなかった。お腹の奥から酸がせり上がってくる。咄嗟に私は口を結んだ。
惨めだ。なんて、なんて惨めなのだろう。教室の中はこんなにも人をバカにする笑い声であふれているのに、渦中の私は台風の目の中みたいになんにも触れられずに、こうやって扉の外で身体を震わすだけ。
たまらず扉を開けた。みんなが一斉にこちらを振り向き、困惑と好奇の視線を向ける。震える指先を握りしめて、私は醜く笑うしかなかった。
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九条あや(プロフ) - のばらさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです(*^^*) 次回作も頑張りますね！ (2019年1月16日 22時) (
レス) id: 32ff1c1e1c (このIDを非表示/違反報告)
のばら(プロフ) - 上手いことは言えないのですが、凄く面白かったです！ (2019年1月16日 21時) (レス) id: 6840145f54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：九条あや | 作成日時：2019年1月5日 17時
